Scene 40 · Notes

解説 場面 40「ただ一つの条件」

この場面の解説

ホームズはワトソンに、何が起きても手出しをしないと約束させる。自分が家の中へ運び込まれた後、居間の窓のそばで待機するよう言い渡す。

表現・文法のポイント

You must leave that to me.
leave A to B は「A を B に任せる」。肝心なところは明かさず「そこは私に任せてくれ」と言い切る、ホームズらしい秘密主義が表れたせりふだ。
I am to be neutral?
be to 不定詞は「~することになっている・~すべきだ」と予定や指示を表す。「中立でいろというわけか?」と、ホームズの指示を確かめている。
To do nothing whatever.
whatever は否定語の後に置いて「全く・少しも」と強める用法。nothing whatever で「何一つしない」。前の文を受けて to 不定詞だけで答える省略的な応答になっている。

全文の対訳

"And what then?"

「それから?」

"You must leave that to me. I have already arranged what is to occur. There is only one point on which I must insist. You must not interfere, come what may. You understand?"

「それは私に任せてくれ。何が起こるかは、もう手はずを整えてある。ひとつだけ、どうしても守ってもらいたいことがある。何が起ころうと、きみは手出しをしてはいけない。いいね?」

"I am to be neutral?"

「中立を守れというのかい?」

"To do nothing whatever. There will probably be some small unpleasantness. Do not join in it. It will end in my being conveyed into the house. Four or five minutes afterwards the sitting-room window will open. You are to station yourself close to that open window."

「何ひとつしないことだ。おそらく、ちょっとした騒ぎが起こるだろう。それに加わってはいけない。最後には、私が家の中へ運び込まれることになる。その四、五分後に、居間の窓が開く。きみはその開いた窓のすぐそばに陣取っていてくれ」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • unpleasantness(アンプレザントネス)… ちょっとした騒ぎ・いざこざ・不愉快さ
  • interfere(インタフィア)… 口出しする・干渉する・邪魔をする
  • whatever()…
  • conveyed(コンヴェイド)… 運ばれた・伝えられた
  • neutral(ニュートラル)… 中立の・どちらにも付かない
  • insist(インシスト)… 強く求める・言い張る
  • occur(オカー)… 起こる・生じる

次の場面:発煙筒 The Smoke-Rocket

窓辺のワトソンの役目は、ホームズが手を挙げたら渡された物を部屋に投げ込み、同時に「火事だ」と叫ぶことだ。ホームズがポケットから取り出したのは、葉巻の形をした配管工用の発煙筒。叫べば大勢が声を合わせるはずだから、そのあとは通りの端で待てばよいという。