Scene 51 · Notes

解説 場面 51「上々の首尾」

この場面の解説

騒ぎを離れた通りで、ホームズはワトソンの働きをねぎらう。写真は手に入れていないが、ありかは突き止めたと明かし、仕掛けの説明を始める。

表現・文法のポイント

You did it very nicely, Doctor
nicely は「うまく・見事に」。Doctor はワトソンが医師であることから来る呼びかけで、ホームズは親しみをこめてこう呼ぶことがある。上々の首尾を軽くほめる言い方だ。
as I told you she would
would の後ろに show me が省略されている。「彼女がそうする(見せてくれる)と私が言ったとおりに」の意味。言った時点から見た未来なので will が would になっている(時制の一致)。
I am still in the dark
be in the dark は「事情が分からない・蚊帳の外にいる」という決まった言い回し。keep 人 in the dark(人に知らせずにおく)の形でもよく使う。
I guessed as much
as much は「それくらいのこと・そんなこと」を指し、「そんなことだろうと思った」という意味になる。相手の説明が自分の予想どおりだったときに使う、口語でよく聞く表現だ。

全文の対訳

"You did it very nicely, Doctor," he remarked. "Nothing could have been better. It is all right."

「先生、実に見事だったよ」と彼は言った。「これ以上はない出来だ。万事うまくいったよ」

"You have the photograph?"

「写真は手に入れたのかい」

"I know where it is."

「ありかは分かっている」

"And how did you find out?"

「どうやって突き止めたんだい」

"She showed me, as I told you she would."

「彼女が見せてくれたのさ。前に言ったとおりにね」

"I am still in the dark."

「まだ何がなんだか分からないよ」

"I do not wish to make a mystery," said he, laughing. "The matter was perfectly simple. You, of course, saw that everyone in the street was an accomplice. They were all engaged for the evening."

「もったいぶるつもりはないよ」と彼は笑いながら言った。「話はいたって簡単なんだ。もちろんきみも気づいただろうが、通りにいた者はみな仲間だったのさ。全員、今夜のために雇っておいたんだ」

"I guessed as much."

「そんなことだろうと思ったよ」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • accomplice(アカンプリス)… 共犯者・仲間
  • remarked(リマークト)… 言った・述べた
  • mystery(ミスタリ)… 謎・不可解なこと・推理小説
  • engaged(インゲイジド)… 雇われた・予約された・婚約した・忙しい

次の場面:赤い絵の具 The Red Paint

静かな通りを歩きながら、ホームズの種明かしは続く。騒ぎのさなか、手のひらに仕込んだ赤い絵の具で顔を汚し、けが人を装ったこと。運び込まれた居間こそ、目星をつけていた部屋だったこと。窓を開けさせたのは、ワトソンへの合図のためだったこと。ワトソンは、それが何の役に立ったのかと尋ねる。