この場面を読み終えました

アイリーンはホームズを戸口までつけて正体を確かめ、夫と相談して逃げることにした。写真は身を守るためだけに持ち続けると約束し、代わりの写真を一枚残すと書いて手紙を結ぶ。
"Well, I followed you to your door, and so made sure that I was really an object of interest to the celebrated Mr. Sherlock Holmes. Then I, rather imprudently, wished you good-night, and started for the Temple to see my husband.
「そうして、あなたのあとをつけてお宅の戸口まで行き、私が本当にあの名高いシャーロック・ホームズさんの関心の的になっているのだと確かめました。それから、少々軽はずみにも、あなたにおやすみなさいと声をかけ、夫に会いにテンプルへ向かったのです。
"We both thought the best resource was flight, when pursued by so formidable an antagonist; so you will find the nest empty when you call to-morrow. As to the photograph, your client may rest in peace. I love and am loved by a better man than he. The King may do what he will without hindrance from one whom he has cruelly wronged. I keep it only to safeguard myself, and to preserve a weapon which will always secure me from any steps which he might take in the future. I leave a photograph which he might care to possess; and I remain, dear Mr. Sherlock Holmes,
「これほど手ごわい相手に追われては、逃げるのがいちばんだと私たちは二人とも考えました。ですから、明日あなたがいらしても、巣はもぬけの殻になっているはずです。写真のことでしたら、あなたの依頼人はどうぞご安心ください。私はあの方よりも立派な男性を愛し、その人に愛されています。国王は、ご自分がひどい仕打ちをした相手に邪魔されることなく、お好きなようになさればよいのです。写真を手元に置くのは、ただ自分の身を守るため、そして、この先あの方がどんな手を打ってきても私を守ってくれる武器をとっておくためにすぎません。あの方が持っていたいと思われるかもしれない写真を一枚残していきます。それでは、シャーロック・ホームズ様、
"Very truly yours,
「かしこ
"IRENE NORTON, née ADLER."
「アイリーン・ノートン(旧姓アドラー)」