Scene 12 · Notes

解説 場面 12「舞踏会のあと」

この場面の解説

ホームズは継父が怒ったのではないかと尋ねるが、メアリーによれば彼は穏やかだった。エンジェルとはその後二度散歩したが、継父が戻ると家では会えなくなったという。

表現・文法のポイント

she would have her way
have one’s wayは「自分の思いどおりにする」。ここでのwouldは、女性はどうしても自分の意志を通すものだという継父の見方を表す。道を所有する意味ではなく、相手の望む行動を禁じても効果がないという発言である。
that is to say
that is to sayは「つまり、言い換えると」。メアリーは最初weと言った後で、自分一人が彼に会ったのだとIに言い直している。この小さな訂正を保つことで、家族全員の交流から二人の交際へ話が移ったことが分かる。

全文の対訳

"I suppose," said Holmes, "that when Mr. Windibank came back from France he was very annoyed at your having gone to the ball."

「ウィンディバンクさんがフランスから戻ったとき、あなたが舞踏会へ行ったことに、たいそう腹を立てたのでしょうね」とホームズは言った。

"Oh, well, he was very good about it. He laughed, I remember, and shrugged his shoulders, and said there was no use denying anything to a woman, for she would have her way."

「いえ、それが、とても穏やかだったんです。覚えていますけれど、笑って肩をすくめ、女には何をだめだと言っても無駄だ、結局自分の思いどおりにするのだから、と言いました」

"I see. Then at the gasfitters' ball you met, as I understand, a gentleman called Mr. Hosmer Angel."

「なるほど。では、ガス配管工の舞踏会で、ホズマー・エンジェルさんという方に会ったのですね」

"Yes, sir. I met him that night, and he called next day to ask if we had got home all safe, and after that we met him—that is to say, Mr. Holmes, I met him twice for walks, but after that father came back again, and Mr. Hosmer Angel could not come to the house any more."

「ええ、そうです。その晩に会って、次の日には、みんな無事に帰れたか尋ねに来てくれました。その後、彼とは会いました。つまり、ホームズさん、私が二度、散歩で会ったのです。でも、その後でまた父が戻ったので、エンジェルさんはもう家に来られなくなったんです」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • gasfitters(ギャスフィッターズ)… ガス配管工たち難
  • shrugged(シュラッグド)… (肩を)すくめた
  • annoyed(アノイド)… 腹を立てた
  • denying(ディナイイング)… (deny A to Bで)BにAを与えない・禁じること・否定すること

次の場面:家での決まり Rules at Home

継父が戻ると、エンジェルは家に来られなくなった。継父は客を嫌い、女は家族の輪の中で幸せでいればいいと言うのだ。では、エンジェルは会おうとしなかったのか。ホームズに問われ、メアリーは、継父が再びフランスへ発つまでの間、二人がどうやって気持ちを通わせていたかを語る。