Scene 13 · Notes

解説 場面 13「家での決まり」

この場面の解説

メアリーは、継父が訪問者を嫌い、女性は家族の中で満足すべきだと考えていたと語る。次のフランス行きまでは会わず、その間は毎日手紙を交わしていたという。

表現・文法のポイント

if he could help it
helpはここで助けるという意味ではなく「避ける、防ぐ」。if he could help itは「自分に避けられるものなら」。継父は、誰も訪ねて来なければそれに越したことはないと考え、家に人を迎えることを嫌っていたという。
the letters in in the morning
二つのinは役割が違う。最初のinはtake inという句の一部で、配達された手紙を取り込むことを表す。次のinはin the morningという時を示す句に属する。同じ語が続いているが、誤植として削ってはいけない箇所だ。

全文の対訳

"No?"

「来られないのですか」

"Well, you know father didn't like anything of the sort. He wouldn't have any visitors if he could help it, and he used to say that a woman should be happy in her own family circle. But then, as I used to say to mother, a woman wants her own circle to begin with, and I had not got mine yet."

「ええ、父はそういうことが何でも嫌いでしたから。できることなら誰も訪ねて来させたくない人で、女は家族の輪の中で幸せでいるべきだと、よく言っていました。でも私は母に、女だってまず自分の家庭の輪が欲しいし、私にはまだそれがないと言っていたんです」

"But how about Mr. Hosmer Angel? Did he make no attempt to see you?"

「では、エンジェルさんのほうはどうでしたか。あなたに会おうとはしなかったのですか」

"Well, father was going off to France again in a week, and Hosmer wrote and said that it would be safer and better not to see each other until he had gone. We could write in the meantime, and he used to write every day. I took the letters in in the morning, so there was no need for father to know."

「それが、一週間後には父がまたフランスへ行くことになっていたので、ホズマーから手紙が来て、父が行ってしまうまで会わないほうが安全で、都合もよいと言うんです。その間は手紙を書けますし、彼は毎日書いてくれました。朝には私が手紙を受け取ったので、父に知られる必要もありませんでした」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • meantime(ミーンタイム)… (in the meantime で)それまでの間に・その間
  • attempt(アテンプト)… 試みる・企てる・試み

次の場面:勤め先のこと His Place of Work

そのころ二人はもう婚約していたのか、とホームズは尋ねる。最初の散歩のあとに婚約した、とメアリーは答える。エンジェルはレドンホール街の事務所で出納係をしていたという。ホームズはさらに、どこの事務所なのか、どこに住んでいるのかと、短い問いを次々に重ねていく。