Scene 19 · Notes

解説 場面 19「彼女の思い」

この場面の解説

ホームズはひどい仕打ちだと言うが、メアリーはエンジェルをかばう。式の朝の言葉から、彼が危険を予感し、その災難が実際に起きたのだと考えているという。

表現・文法のポイント

I was to be true
be toは、ここでは従うべきことや求められた行動を表す。trueは事実が正しいという意味ではなく、相手への誓いに忠実であること。メアリーは、そのようにしてほしいとエンジェルが朝から繰り返していたと述べている。
sooner or later
sooner or laterは「遅かれ早かれ、いつかは必ず」。正確な時期は分からなくても、いずれ起きるという表現だ。ここではエンジェルが、メアリーの誓いをいつか果たしてもらうと言った、その約束の言い方を伝えている。

全文の対訳

"It seems to me that you have been very shamefully treated," said Holmes.

「あなたは、たいへんひどい仕打ちを受けたように思えます」とホームズは言った。

"Oh, no, sir! He was too good and kind to leave me so. Why, all the morning he was saying to me that, whatever happened, I was to be true; and that even if something quite unforeseen occurred to separate us, I was always to remember that I was pledged to him, and that he would claim his pledge sooner or later. It seemed strange talk for a wedding-morning, but what has happened since gives a meaning to it."

「いいえ、そんなことはありません。私をあんなふうに置き去りにするには、あの方はあまりにも親切で優しい方でした。だって、あの朝はずっと、何があっても忠実でいるように、たとえまったく思いがけないことが起きて二人が引き離されても、彼に誓いを立てたことをいつも忘れずにいてほしい、いつか必ずその誓いを果たしてもらうから、と私に言っていたんです。結婚式の朝にしては変な話に思えましたが、その後で起きたことを考えると意味が分かります」

"Most certainly it does. Your own opinion is, then, that some unforeseen catastrophe has occurred to him?"

「確かに、そうですね。では、あなたご自身は、何か予期しない災難が彼に降りかかったと考えているのですね」

"Yes, sir. I believe that he foresaw some danger, or else he would not have talked so. And then I think that what he foresaw happened."

「ええ、そうです。彼は何かの危険を予感していたのだと思います。そうでなければ、あのように話したはずがありません。それで、彼が予感していたことが実際に起きたのだと思います」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • pledge(プレッジ)… 誓い・固い約束難
  • wedding-morning(ウェディングモーニング)… 結婚式の朝難
  • catastrophe(カタストロフィー)… 破滅・大惨事
  • shamefully(シェイムフリー)… 恥ずべきほどひどく
  • unforeseen(アンフォースィーン)… 予期しない
  • whatever(ウォットエヴァー)… 〜するものは何でも・何が〜しても
  • occurred(オカード)… 起こった・生じた・思い浮かんだ
  • separate(セパラット)… (動詞で)引き離す・別れさせる・別の・独立した

次の場面:家族の受け止め方 Her Family's Response

エンジェルの身に何が起きたのか、心当たりはあるのか。ホームズに聞かれても、メアリーには答えようがない。そこでホームズは、もう一つだけ、と質問を変える。母はこの出来事をどう受け止めたのか。そして、フランスから戻った継父には話したのか。