Scene 37 · Notes

解説 場面 37「翌朝の食卓」

この場面の解説

翌朝、ホームズは調査の予定を話し、まずシティから始めると言う。コーヒーを待つワトソンは、朝刊のある見出しに目を留める。

表現・文法のポイント

It will very much depend upon
depend upon ...は「…次第だ、…に左右される」。まだ訪問先を確定せず、最初の調査結果を見て次の手を決めるという意味である。
sent a chill to my heart
chillは冷気やぞっとする感覚。単に気温が低いのではなく、見出しを読んだ瞬間のワトソンの強い恐怖を表す。

背景・時代

シティ
ここで大文字のCityは、ロンドンの中心部にあるシティ地区を指す。一般名詞の「都市」ではなく、ホームズが最初の調査先として挙げた場所である。

全文の対訳

It had cleared in the morning, and the sun was shining with a subdued brightness through the dim veil which hangs over the great city. Sherlock Holmes was already at breakfast when I came down.

朝には天気が回復し、大都会を覆う薄暗い帳を通して、日が柔らかな明るさで輝いていた。私が下りていくと、ホームズはすでに朝食を取っていた。

"You will excuse me for not waiting for you," said he; "I have, I foresee, a very busy day before me in looking into this case of young Openshaw's."

「きみを待たなかったのは許してくれたまえ」と彼は言った。「若いオープンショーの件を調べるので、今日は大変忙しくなると思う」

"What steps will you take?" I asked.

「どんな手を打つんだい」と私は尋ねた。

"It will very much depend upon the results of my first inquiries. I may have to go down to Horsham, after all."

「最初の問い合わせの結果に、大きく左右される。結局、ホーシャムへ出向く必要があるかもしれない」

"You will not go there first?"

「最初に行くのではないんだね」

"No, I shall commence with the City. Just ring the bell and the maid will bring up your coffee."

「ああ、まずシティから始める。呼び鈴を鳴らせば、女中がコーヒーを持ってくるよ」

As I waited, I lifted the unopened newspaper from the table and glanced my eye over it. It rested upon a heading which sent a chill to my heart.

待つ間、私は卓からまだ開かれていない新聞を取り上げ、目を走らせた。そして、胸が冷たくなるような見出しに目が止まった。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • commence(コメンス)… 始める・始まる難
  • brightness(ブライトネス)… 明るさ・輝き
  • inquiries(インクワイアリーズ)… 問い合わせ・調査(inquiry の複数形)
  • unopened(アンオウプンド)… 未開封の・開かれていない
  • subdued(サブデュード)… 抑えられた・柔らかな・鎮めた
  • foresee(フォースィー)… 予見する・予想する
  • results(リザルツ)… 結果・結論(複数)
  • glanced(グラーンスト)… ちらりと見た

次の場面:新聞の一欄 A Newspaper Column

コーヒーを待ちながら手に取った新聞に、ワトソンは目を留める。昨夜の相談を受けて今日の調査を考えていた二人にとって、確かめなければならない記事がある。ホームズはカップを置き、友人の声に耳を傾ける。食卓の会話は、朝刊に載った短い記録を読むことへ移る。