Scene 25 · Notes

解説 場面 25「朝食の席へ」

この場面の解説

ハティは朝食室へ入ったが、十分ほどで席を立ち、何も言わずに出て行った。ホームズは次に、玄関で騒ぎを起こした若い女性と卿との関係を尋ねる。

表現・文法のポイント

into the breakfast-room
into the breakfast-roomは花嫁が入った場所を示し、寝室へ戻ったことではない。
a few particulars as to this
particulars as to this young ladyは、その女性と卿の関係についての詳しい事情を求める表現である。

全文の対訳

"She walked into the breakfast-room."

「朝食室へ入りました」

"On your arm?"

「あなたの腕を取って?」

"No, alone. She was very independent in little matters like that. Then, after we had sat down for ten minutes or so, she rose hurriedly, muttered some words of apology, and left the room. She never came back."

「いいえ、一人で。そういう細かなことでは、非常に独立心の強い女性でした。それから席に着いて十分ほどすると、急に立ち上がり、何か詫びの言葉をつぶやいて部屋を出ました。二度と戻りませんでした」

"But this maid, Alice, as I understand, deposes that she went to her room, covered her bride's dress with a long ulster, put on a bonnet, and went out."

「しかし、この侍女アリスは、奥様が自室へ行き、花嫁衣装の上に長いアルスター外套を羽織り、ボンネットをかぶって外出したと証言しているのですね」

"Quite so. And she was afterwards seen walking into Hyde Park in company with Flora Millar, a woman who is now in custody, and who had already made a disturbance at Mr. Doran's house that morning."

「そのとおりです。さらにその後、現在拘留中のフローラ・ミラーと一緒にハイド・パークへ歩いていく姿を見られています。フローラはその朝、すでにドラン氏の家で騒ぎを起こしていました」

"Ah, yes. I should like a few particulars as to this young lady, and your relations to her."

「なるほど。その若い女性と、あなたとの関係について、少し詳しく伺いたい」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • ulster(アルスター)… アルスター外套(丈の長いゆったりしたコート)難
  • bonnet(ボンネット)… ボンネット(あごひもで結ぶ婦人帽)・(英)車のボンネット難
  • custody(カストディー)… (in the custody of 〜 で)〜に身柄を拘束されて・保護・監督難
  • particulars(パティキュラーズ)… 詳細・詳しいこと難
  • breakfast-room(ブレックファストルーム)… 朝食室
  • independent(インディペンダント)… 独立した・人の金に頼らない
  • disturbance(ディスターバンス)… 騒ぎ
  • hurriedly(ハリッドリー)… 大急ぎで・あわてて

次の場面:フローラとの関係 The Connection with Flora

朝食室へ一人で入ったハティは、席に着いて十分ほどで詫びを述べて退き、そのまま戻らなかった。侍女の証言では外套を着て外出し、公園ではフローラと歩く姿が見られている。ホームズは、卿とフローラの関係を詳しく聞こうとする。