Scene 53 · Notes

解説 場面 53「秋の夜の音楽」

この場面の解説

卿の態度を批判するワトソンに、ホームズは妻と財産を同時に失った立場を寛大に見るよう求める。二人は同じ境遇に置かれない幸運に感謝し、秋の夜を過ごす。

表現・文法のポイント

Simon very mercifully and thank our
judge him mercifullyは卿の態度を全面的に支持せず、置かれた立場を踏まえて寛大に評価する。
to find ourselves in the same
find ourselves in the same positionは「独占する」ではなく、自分たちが同じ境遇に置かれることを表す。

全文の対訳

"But with no very good result," I remarked. "His conduct was certainly not very gracious."

「しかし、あまりよい結果にはならなかったね」と私は言った。「卿の振る舞いは、確かにあまり寛容ではなかった」

"Ah, Watson," said Holmes, smiling, "perhaps you would not be very gracious either, if, after all the trouble of wooing and wedding, you found yourself deprived in an instant of wife and of fortune. I think that we may judge Lord St. Simon very mercifully and thank our stars that we are never likely to find ourselves in the same position. Draw your chair up and hand me my violin, for the only problem we have still to solve is how to while away these bleak autumnal evenings."

「おや、ワトスン」とホームズはほほ笑んで言った。「きみだって、求婚から結婚式まであらゆる苦労をした末、ほんの一瞬で妻も財産も失ったと知ったら、あまり寛容にはなれないかもしれないよ。セント・サイモン卿には大いに情けをもって判断すべきだと思う。そして私たち自身が同じ立場に置かれることはまずないだろうと、幸運に感謝しよう。椅子を引き寄せて、私のヴァイオリンを取ってくれ。私たちに残されたただ一つの問題は、この寒々しい秋の夜長をどうやって過ごすかだからね」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • wooing(ウーイング)… 求婚難
  • deprived(ディプライヴド)… 奪った難
  • mercifully(マースィフリー)… 寛大に・情け深く
  • remarked(リマークト)… 述べた、言った・気づいていた・述べた・言った・述べた
  • gracious(グレイシャス)… 寛容な・愛想のよい
  • autumnal(オータムナル)… 秋の
  • evenings(イーヴニングズ)… 夕方・晩(eveningの複数)
  • conduct(コンダクト)… 振る舞い・行う・進める・行い・品行

収録分はここまでです

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