第 4 章(IV)五人分の夕食The Adventure of the Noble Bachelor

外出したホームズを待つ221Bへ、豪華な冷たい夕食が届けられる。用意された席は五人分。夜九時前に戻った探偵は、セント・サイモン卿と、まだ姿を見せていない客たちを待つ。階段に足音が響き、昼から続いた結婚事件の関係者が同じ部屋で向き合おうとしている。

解説の目次

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  1. 39五人分の夕食 Supper for Fiveレストレードは、暖炉の前で理論を組み立てるより現場で働くべきだと言い、濡れた品を鞄へ戻して立ち去った。その言葉を聞いたホームズも外套を着て221Bを出ている。午後五時を過ぎ、ワトソンは新聞とともに一人で部屋に残されている。解説を読む ›
  2. 40待たれる客 The Expected Companyホームズの留守中、菓子職人と若者が豪華な冷たい夕食を221Bへ運び込み、五人分の食卓を整えて去った。九時前に帰宅した探偵は、用意が済んでいることを確かめる。ワトソンは、誰を客として待っているのか尋ねようとする。解説を読む ›
  3. 41驚きの知らせ Startling News五人分の食卓を前に、ホームズは何人か客が来るだろうと答えた。その一人であるセント・サイモン卿はまだ到着していない。やがて階段に足音が響き、午後よりも動揺した表情の卿が221Bへ入る。ホームズから届いた伝言が彼を驚かせている。解説を読む ›
  4. 42もう一度の呼び鈴 Another Ring at the Bellホームズの伝言に確かな根拠があると知り、卿は公爵家が受けた屈辱を思って憤っている。探偵は誰か一人を責められず、若い女性が置かれた事情を考えるべきだと説く。しかし卿は、公の場で侮辱されたという思いから、寛大な見方を拒んでいる。解説を読む ›
  5. 43顔を上げない卿 His Lordship Looks Away再び鳴った呼び鈴のあと、ホームズはフランシス・ヘイ・モールトンと、その妻となったハティを221Bへ迎え入れた。セント・サイモン卿は椅子から立ち上がり、胸に手を入れたまま目を伏せている。ハティは彼へ一歩近づき、手を差し出す。解説を読む ›
  6. 44西部の婚約 An Engagement in the Westハティは怒るのも当然だと卿へ詫びるが、卿は弁解を求めない。モールトンは、これ以上秘密を重ねず、ヨーロッパとアメリカの誰にでも事情を聞かせたいと話す。その言葉を受け、ハティは自分たちが西部で出会った頃から説明しようとする。解説を読む ›
  7. 45途絶えた便り News That Ceasedハティとフランクは一八八四年、ロッキー山脈近くの採掘キャンプで出会い、婚約した。父が金脈を当てて富を増す一方、フランクは財産を築いて戻るまで夫だと名乗らない約束で、彼女とひそかに結婚して旅立っている。その後の便りが語られる。解説を読む ›
  8. 46祭壇の前で At the Altar各地の鉱山から届いていたフランクの便りは、先住民の襲撃を伝える新聞記事を最後に途絶えた。ハティは彼の死を信じ、長く病んだ末、ロンドンでセント・サイモン卿との結婚を受け入れている。妻として務める決意を持ち、式の日に祭壇へ進んだ。解説を読む ›
  9. 47窓の向こうの合図 A Signal Across the Road教会の会衆席に生きているフランクを見つけたハティは、花束を介して短いメモを受け取った。彼の指示に従うと決めながらも、式の最中には動けず、卿とともにドラン家へ戻っている。そこで最初に頼ったのは、アメリカ時代から二人を知る侍女アリスだった。解説を読む ›
  10. 48二人の相談 The Couple's Decisionドラン家を抜け出したハティは、公園へ向かったフランクに追いつき、二人でゴードン・スクエアの部屋へ移った。フランクが生きて戻った経緯を知り、長い別離を終えたあとも、披露宴に残した人々へどう事情を伝えるかという問題がある。二人は今後を相談する。解説を読む ›
  11. 49冷たい握手 A Cold Handshake人目を避けてパリへ向かおうとした二人は、居場所を突き止めたホームズから、事情を明らかにすべきだと説得された。そこで221Bへ来て、ハティは卿に過去と当日の行動をすべて説明している。長い話を聞き終えたセント・サイモン卿は、硬い姿勢を崩さない。解説を読む ›
  12. 50夕食への招待 An Invitation to Supperハティの手を冷たく握ったセント・サイモン卿は、ホームズから夕食へ誘われても加わらず、全員へ一礼して221Bを去った。五人分に整えられた食卓には席が残っている。ホームズは、少なくともモールトン夫妻には自分たちと一緒に過ごすよう勧める。解説を読む ›
  13. 51見えていた二つ Two Obvious Factsモールトン夫妻も帰り、221Bにはホームズとワトソンだけが残る。花嫁の失踪は、事情を知れば自然な出来事の連なりだったが、レストレードの目には不可解な事件に見えていた。ワトソンは、ホームズ自身には最初から迷いがなかったのか尋ねる。解説を読む ›
  14. 52勘定書の手掛かり The Clue in the Billホームズは、花嫁が式を受け入れながら帰宅直後に考えを変えたことから、その間にアメリカ時代の強い関係を持つ人物を見たと推測した。卿の証言を聞くほど、その見立ては明確になったという。ワトソンには、相手の居場所までどう見つけたのかがまだ分からない。解説を読む ›
  15. 53秋の夜の音楽 Music for an Autumn Eveningレストレードが持ち込んだ紙片の宿泊費から、ホームズは上等なホテルを順に調べ、帳簿と手紙の転送先を手掛かりに二人を訪ねた。その方法を聞いたワトソンは、事件は解けても卿との対面がよい結果を生まなかったことを振り返る。解説を読む ›