Scene 01 · Notes

解説 場面 1「朝食の電報」

この場面の解説

ワトソンにホームズから同行を求める電報が届く。妻は行くのかと尋ねるが、ワトソンは患者の予定が多く、すぐには答えられない。

表現・文法のポイント

Have just been wired for
電報の文なので主語のIが省かれている。wire for someoneは、電報でその人を呼び寄せること。have been wired forは受け身の完了形で、ホームズ自身が現地から呼ばれたばかりだと述べている。
a fairly long list at present
listは単なる一覧だが、ここでは医師であるワトソンが現在診る予定の患者を指す。fairlyは程度を表す「かなり」、at presentは「今のところ」であり、旅に出るかためらう事情を説明している。

全文の対訳

We were seated at breakfast one morning, my wife and I, when the maid brought in a telegram. It was from Sherlock Holmes and ran in this way:

ある朝、妻と二人で朝食の席に着いていると、女中が電報を持ってきた。シャーロック・ホームズからで、文面はこうだった。

"Have you a couple of days to spare? Have just been wired for from the west of England in connection with Boscombe Valley tragedy. Shall be glad if you will come with me. Air and scenery perfect. Leave Paddington by the 11:15."

「二日ほど時間を空けられるか。ボスコム谷の惨劇に関して、イングランド西部から電報で呼ばれたところだ。同行してくれればうれしい。空気も景色も申し分なし。パディントンを十一時十五分の列車で出発する」

"What do you say, dear?" said my wife, looking across at me. "Will you go?"

「どうするの、あなた」と妻は向かいから私を見て言った。「行くの」

"I really don't know what to say. I have a fairly long list at present."

「どう答えたものか、本当に分からないよ。今は診る患者がかなり大勢いるんだ」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • connection(コネクション)… 関連・つながり・接続
  • telegram(テレグラム)… 電報
  • tragedy(トラジディー)… 悲劇
  • seated(スィーティッド)… (seat oneself で)座った・座らせた(seat の過去形)
  • fairly(フェアリー)… かなり(程度)・きちんと・本格的に・公平に
  • spare(スペア)… (時間を)割く・空ける・人が衝撃や苦痛を受けずに済むようにする・手元から出して貸す・分け与える・(人に嫌なことを)免れさせる・痩せた・予備の
  • wired(ワイアド)… 電報で知らせた・電報で呼ばれた
  • maid(メイド)… 女中・お手伝い

次の場面:駅で落ち合う Meeting at the Station

ワトソンの妻は、仕事を代わってもらい、気分を変えてはどうかと勧める。出発までの時間は短く、行くならすぐに支度をしなければならない。旅慣れたワトソンはかばんを用意して駅へ向かう。ホームでは、灰色の旅用マントを着たホームズが歩いている。