Scene 45 · Notes

解説 場面 45「問い直す声」

この場面の解説

ホームズは、父が息子の帰宅を知らなかったので、呼び声の相手は別の約束した人物だったと説明する。その声がオーストラリアで用いられるため、相手にもその土地の経験があると推定する。

表現・文法のポイント

as far as he knew
「彼の知る限りでは」という範囲を表す。ここでのheは父マッカーシーを指す。息子が実際には戻っていたことと、父が帰宅を知らなかったことを分け、呼び声の相手についてホームズが考える根拠にしている。
whoever it was that
誰であったにしても、その人物という意味。ここでは会う約束をしていた相手を指し、まだその人物の名前を述べるものではない。ホームズは、呼び声を息子へ向けたものだという前提を外して説明している。

全文の対訳

"What of this 'Cooee!' then?"

「それでは、その『クーイー』はどういうことだい」

"Well, obviously it could not have been meant for the son. The son, as far as he knew, was in Bristol. It was mere chance that he was within earshot. The 'Cooee!' was meant to attract the attention of whoever it was that he had the appointment with. But 'Cooee' is a distinctly Australian cry, and one which is used between Australians. There is a strong presumption that the person whom McCarthy expected to meet him at Boscombe Pool was someone who had been in Australia."

「さて、明らかに、それは息子に向けたものではありえない。父親の知る限りでは、息子はブリストルにいた。声が聞こえる距離に息子がいたのは、まったくの偶然だった。『クーイー』という声は、会う約束をしていた、その誰かの注意を引くためのものだったのだ。だが、『クーイー』は、いかにもオーストラリアらしい呼び声で、オーストラリア人同士が使うものだ。マッカーシーがボスコム池で会うつもりでいた人物は、オーストラリアにいたことのある人間だったと、強く推定できる」

"What of the rat, then?"

「それでは、ネズミのほうは」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • cooee(クーイー)… 遠くの相手を呼ぶ声・クーイー難
  • earshot(イアショット)… 声の聞こえる距離難
  • presumption(プリザンプション)… 推定・推測・思い込み難
  • appointment(アポイントメント)… 面会の約束
  • distinctly(ディスティンクトリー)… 明らかに・はっきりと・独特に
  • obviously(オブヴィアスリー)… 明らかに・当然
  • attract(アトラクト)… 注意を引く・引きつける
  • whoever(フーエヴァー)… だれであろうと

次の場面:卓上の紙 A Paper on the Table

父が最期に口にした言葉について、ワトソンはまだ疑問を残している。ホームズは何も言わず、ポケットから折り畳んだ紙を取り出して卓上へ広げ、これを見てほしいと友人に頼む。言葉で説明する代わりに、目の前のものを使ったやり取りが始まる。