Scene 53 · Notes

解説 場面 53「卓に着く」

この場面の解説

ホームズは告白を書き取り、ターナーの署名とワトソンの立会いを求める。若いマッカーシーを救うため絶対に必要なときだけ使うと約束すると、ターナーは娘への衝撃を避けたいと言い、経緯を語ろうとする。

表現・文法のポイント

at the last extremity
extremityは限界や極限を指し、この句では、最後のぎりぎりの事態になったときという意味になる。ホームズは告白をすぐ公にするのではなく、若者を救う最終手段として提出できるようにしようとしている。
unless it is absolutely needed
unlessは「〜でない限り」という条件を作る。absolutelyが必要性を強め、絶対に必要な場合以外には使わないと範囲を限っている。itは、いま紙に書き取ろうとしている来客の告白を指す。

全文の対訳

Holmes rose and sat down at the table with his pen in his hand and a bundle of paper before him. "Just tell us the truth," he said. "I shall jot down the facts. You will sign it, and Watson here can witness it. Then I could produce your confession at the last extremity to save young McCarthy. I promise you that I shall not use it unless it is absolutely needed."

ホームズは立ち上がり、ペンを手に、紙の束を前に置いて卓に着いた。「どうか、ありのままをお話しください」と彼は言った。「事実を書き留めます。あなたが署名し、ここにいるワトソンが立会人になれます。そうすれば、最後の手段として、若いマッカーシーを救うために、その告白を提出できます。絶対に必要な場合以外には使わないと、お約束します」

"It's as well," said the old man; "it's a question whether I shall live to the Assizes, so it matters little to me, but I should wish to spare Alice the shock. And now I will make the thing clear to you; it has been a long time in the acting, but will not take me long to tell.

「それがよいでしょう」と老人は言った。「巡回裁判まで生きられるかも分からず、私にとっては大したことではありませんが、アリスにはその衝撃を与えたくないのです。では、事情をはっきりお話ししましょう。起きるまでには長い年月がかかりましたが、語るのに長くはかかりません。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • extremity(イクストレミティー)… 窮地・極限・端難
  • assizes(アサイズィズ)… 巡回裁判(昔のイギリスで地方を回って開かれた裁判)難
  • confession(コンフェッション)… 自白・告白
  • witness(ウィットネス)… 証言する人・証人・署名に立ち会って証明する(動詞)・立会人・証人・目撃者
  • produce(プロデュース)… 取り出す・提示する・生産する・作り出す
  • unless(アンレス)… 〜しない限り・もし〜でなければ
  • spare(スペア)… (時間を)割く・空ける・人が衝撃や苦痛を受けずに済むようにする・手元から出して貸す・分け与える・(人に嫌なことを)免れさせる・痩せた・予備の
  • shock(ショック)… (a shock of hair で)もじゃもじゃの髪・衝撃

次の場面:語り始め The Story Begins

客間の静けさの中で、来客が口を開く。いま起きていることを説明するには、順を追って伝えておきたいことがあるらしい。ホームズは口を挟まず、ワトソンもその声に耳を傾ける。来客は、話の出発点をどこに定めるのか。