Scene 16 · Notes

解説 場面 16「人となりを尋ねる」

この場面の解説

メアリーは、エンジェルが内気で目立つことを嫌い、夕方の散歩を好んだと語る。弱い喉とささやくような声、質素な装いと色付き眼鏡についても説明し、ホームズは次の出来事を尋ねる。

表現・文法のポイント

would rather walk with me in the evening than in the daylight
would rather A than Bは「BよりAしたい」。ここでは、昼間に歩くよりも夕方の散歩を好んだことを表す。理由はすぐ後ろのfor以下で説明されるが、その理由自体も本人がメアリーに伝えた内容として語られている。
Very retiring and gentlemanly he was.
通常のHe was very retiring and gentlemanlyという語順を変え、性格を表す部分を前に出している。ここでのretiringは引退することではなく、控えめで引っ込み思案な様子。メアリーは人物の印象を強調して述べている。

全文の対訳

"He was a very shy man, Mr. Holmes. He would rather walk with me in the evening than in the daylight, for he said that he hated to be conspicuous. Very retiring and gentlemanly he was. Even his voice was gentle. He'd had the quinsy and swollen glands when he was young, he told me, and it had left him with a weak throat, and a hesitating, whispering fashion of speech. He was always well dressed, very neat and plain, but his eyes were weak, just as mine are, and he wore tinted glasses against the glare."

「とても内気な方でした、ホームズさん。目立つのが嫌いだと言って、昼間より夕方に私と歩きたがりました。たいへん控えめで、紳士的な方でした。声まで穏やかでした。若い頃にひどい喉の炎症とリンパ節の腫れを患い、それで喉が弱くなり、ためらうような、ささやくような話し方になったのだと、私に言っていました。いつもきちんとした服装で、たいへん小ぎれいで質素でしたが、私と同じく目が弱く、まぶしさを避けるため色付き眼鏡を掛けていました」

"Well, and what happened when Mr. Windibank, your stepfather, returned to France?"

「では、継父のウィンディバンクさんが再びフランスへ行くと、何が起きましたか」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • conspicuous(コンスピキュアス)… 人目につく・目立つ難
  • quinsy(クウィンズィー)… 扁桃周囲膿瘍・重い喉の炎症を指す語難
  • glands(グランズ)… 腺・リンパ節難
  • gentlemanly(ジェントルマンリー)… 紳士的な
  • hesitating(ヘズィテイティング)… ためらっている
  • whispering(ウィスパリング)… ささやくような
  • stepfather(ステップファーザー)… 継父・義父
  • daylight(デイライト)… 昼間・日中の明るさ・夜明け・日の光

次の場面:結婚の相談 Plans for a Wedding

エンジェルは再び家を訪れ、継父が戻る前に結婚しようと申し込む。そして、何が起きても自分に誠実でいると、メアリーに新約聖書に手を置いて誓わせる。母ははじめから彼の味方だった。メアリーは、継父にも知らせておきたいと、フランスのボルドーへ手紙を書く。