Scene 06 · Notes

解説 場面 6「傷の手当て」

この場面の解説

傷は重く鋭い道具によるもので、事故ではなく殺意ある襲撃だったとハザリー氏は明かす。ワトソンが傷を洗って包帯を巻くと、彼はようやく生き返った気分になる。

表現・文法のポイント

This has been done," said I
This has been done は現在完了の受け身で、傷の状態から「このけがはこうしてつけられた」と原因を推定する。
a good deal to go through
a good deal to go through は「経験するには大変なこと」で、過酷な出来事が衰弱の理由だと述べる。

全文の対訳

"This has been done," said I, examining the wound, "by a very heavy and sharp instrument."

「これは」と私は傷を調べながら言った。「非常に重く鋭い道具でつけられたものです」

"A thing like a cleaver," said he.

「肉切り包丁のような物です」と彼は言った。

"An accident, I presume?"

「事故でしょうね?」

"By no means."

「とんでもありません」

"What! a murderous attack?"

「何だって! 殺そうと襲われたのですか?」

"Very murderous indeed."

「まさに殺意のある襲撃でした」

"You horrify me."

「ぞっとします」

I sponged the wound, cleaned it, dressed it, and finally covered it over with cotton wadding and carbolised bandages. He lay back without wincing, though he bit his lip from time to time.

私は傷をスポンジで洗い、清め、手当てをし、最後に脱脂綿と消毒した包帯で覆った。彼はときどき唇をかんだものの、顔をしかめずに横たわっていた。

"How is that?" I asked when I had finished.

「どうです?」処置を終えてから私は尋ねた。

"Capital! Between your brandy and your bandage, I feel a new man. I was very weak, but I have had a good deal to go through."

「最高です!ブランデーと包帯のおかげで、生まれ変わった気分です。ひどく弱っていましたが、ずいぶんな目に遭いましたから」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • instrument(インストルメント)… 器械・器具
  • carbolised(カーバライズド)… 石炭酸で消毒した
  • examining(イグザミニング)… 調べながら・検査している
  • murderous(マーダラス)… 殺意のある
  • bandages(バンディジズ)… 包帯(複数)
  • cleaver(クリーヴァー)… 肉切り包丁
  • presume(プリジューム)… 〜だと思う・推定する(文末の I presume で「〜ですね?」)
  • horrify(ホリファイ)… ぞっとさせる

次の場面:奇妙な事件 A Strange Case

手当てを終えたハザリー氏は、警察に話しても信じてもらえないほど奇妙な体験だと打ち明ける。ワトソンは、解くべき問題ならホームズに相談するよう勧める。青年もその名を知っていた。二人は朝のうちにベイカー街を訪ねることを決める。