Scene 11 · Notes

解説 場面 11「三つの文字」

この場面の解説

封筒には、赤いKの字が三つあった。おじは鍵と真鍮の箱を持って現れ、部屋で火をたくように言い、弁護士を呼ばせる。

表現・文法のポイント

There was nothing else save
saveはここでは動詞の「救う」ではなく、「…を除いて」という前置詞。箱の中ではなく、ジョンが調べた封筒の中身について述べている。
I'll checkmate them still
checkmateはチェスで相手を詰ませること。おじは相手の正体を説明せず、なお先手を打って行動を封じるという意気込みを語る。

全文の対訳

"'Death,' said he, and rising from the table he retired to his room, leaving me palpitating with horror. I took up the envelope and saw scrawled in red ink upon the inner flap, just above the gum, the letter K three times repeated. There was nothing else save the five dried pips. What could be the reason of his overpowering terror? I left the breakfast-table, and as I ascended the stair I met him coming down with an old rusty key, which must have belonged to the attic, in one hand, and a small brass box, like a cashbox, in the other.

「『死だ』と言って、おじは食卓から立ち、自分の部屋へ戻りました。私は恐怖で胸をどきどきさせたまま、取り残されました。封筒を手に取ると、封をする内側の折り返しの、のりのすぐ上に、赤インクでKの字が三つ書きなぐってありました。ほかには、乾いた種が五つあるだけでした。あの圧倒的な恐怖には、どんな理由があるのでしょう。朝食の席を離れ、階段を上がっていくと、おじが下りてくるのに会いました。片手には屋根裏のものらしい古いさびた鍵、もう片方には金庫のような小さな真鍮の箱を持っていました。

"'They may do what they like, but I'll checkmate them still,' said he with an oath. 'Tell Mary that I shall want a fire in my room to-day, and send down to Fordham, the Horsham lawyer.'

「『やつらが何をしようと、おれはそれでもやつらを詰みにしてやる』と、おじは悪態をつきました。『今日は部屋で火をたいてほしいとメアリーに伝えろ。それからホーシャムの弁護士フォーダムに使いを出せ』

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • scrawled(スクロールド)… 走り書きされた・乱雑に書きなぐられた難
  • breakfast-table(ブレックファストテイブル)… 朝食の食卓
  • overpowering(オウヴァーパワリング)… 抗いがたい・圧倒的な・(においが)強烈な
  • palpitating(パルピテイティング)… どきどきする・動悸がする
  • checkmate(チェックメイト)… 詰みにする・行動を封じる
  • repeated(リピーティッド)… 繰り返された・たび重なる
  • ascended(アセンディッド)… 上った・登った
  • belonged(ビロングド)… 属していた・持ち物だった

次の場面:呼ばれた部屋 The Summons Upstairs

ジョンは、おじに言われた用事を済ませ、やがて部屋へ呼ばれる。屋敷には弁護士も訪ねてきている。朝の食卓での出来事から続く、おじの一連の行動には、どんな理由があるのか。部屋に入った少年の目に何が映ったのかを、青年は落ち着いて語り続ける。