Scene 91 · Notes

解説 場面 91「館に勤める人々」

この場面の解説

医師はバリモアの家が四代にわたり館を管理していると話す。ホームズは、夫妻が遺言でそれぞれ五百ポンドを受け取り、その予定も知っていたと確認する。

表現・文法のポイント

looked after the Hall
look afterは世話や管理をすること。単に館の方向を見たのではなく、一家の代々の仕事を述べる。
the provisions of his will
provisionsはここでは食料でなく、遺言で定めた内容や条項。誰に何を渡すかを、チャールズ卿が好んで話したという。

全文の対訳

"That's so," said Baskerville. "By the way, Dr. Mortimer, who is this Barrymore, anyhow?"

「そのとおりですね」とヘンリー卿は言った。「ところで、モーティマー医師、このバリモアとは、そもそもどういう男です?」

"He is the son of the old caretaker, who is dead. They have looked after the Hall for four generations now. So far as I know, he and his wife are as respectable a couple as any in the county."

「亡くなった先代の管理人の息子です。四代にわたって館の世話をしています。知る限り、彼と妻は、州のどの夫婦にも劣らない、きちんとした人たちです」

"At the same time," said Baskerville, "it's clear enough that so long as there are none of the family at the Hall these people have a mighty fine home and nothing to do."

「一方で」とヘンリー卿は言った。「一族が誰も館にいない間は、立派な家に住んで、何もすることがないのは確かですね」

"That is true."

「そのとおりです」

"Did Barrymore profit at all by Sir Charles's will?" asked Holmes.

「バリモアはチャールズ卿の遺言で何か得ましたか」とホームズは尋ねた。

"He and his wife had five hundred pounds each."

「夫と妻に、それぞれ五百ポンドです」

"Ha! Did they know that they would receive this?"

「ほう。もらえると知っていましたか?」

"Yes; Sir Charles was very fond of talking about the provisions of his will."

「はい。チャールズ卿は遺言の内容を話すのが、たいそうお好きでした」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • generations(ジェネレイションズ)… 世代
  • respectable(リスペクタブル)… 立派な・きちんとした・まともな
  • provisions(プロヴィジョンズ)… 遺言などの条項・取り決め・食料
  • caretaker(ケアテイカー)… 管理人
  • anyhow(エニハウ)… とにかく・いずれにしても
  • county(カウンティー)… 郡・州(イギリスの行政区画)
  • mighty(マイティー)… たいそう・非常に・強大な
  • profit(プロフィット)… 恩恵を受ける・利益

次の場面:遺言の話 The Terms of the Will

バリモア夫妻とバスカヴィル家の関係を話す中で、チャールズ卿の遺言も問題になっている。誰が何を受け取ったのかを知ることは、家の事情を整理する一つの材料になる。モーティマーは使用人だけでなく、ほかの受取人についても説明を続けようとしている。