
荒れ地に立つ古い館には、一族に伝わる不気味な物語が残されている。ロンドンのベイカー街で、ホームズとワトソンは新しい客を迎えようとしている。離れた土地の家と、そこへ向かう人々の暮らしをめぐり、日常の観察から長い相談の入口が開かれる。

朝のベイカー街で、ホームズとワトソンは昨夜の客が残した杖を手に取る。まだ顔を見ていない持ち主は、どのような人物なのか。刻印と傷みを材料にした会話が、訪問者を迎えるまで続こうとしている。二人の日常へ、新しい相談が近づいている。

ベイカー街を訪れたモーティマー医師は、相談に関わる資料を携えている。用件を尋ねられた彼は、まず胸元にしまった紙について話そうとしている。ホームズとワトソンは、まだその内容を読んでいない。朝の居間で、客が示すものを確かめる会話が続こうとしている。

モーティマー医師の説明には、公の記録へ出していない観察も含まれている。ホームズは現場と当夜の状況を、一つずつ尋ねようとしている。伝説を聞くだけでは、いま求められる助言は決められない。朝に持ち込まれた問題を、二人の聞き手は考え始める。

約束した翌朝、ベイカー街では医師と相続人を迎える支度が整う。昨日の相談で案じられていたヘンリー卿は、ロンドンへ着いたばかりだ。本人は何を考え、どんな事情を話すのか。ホームズとワトソンは、実際に会って言葉を交わす時を待っている。

朝の面会を終えたホームズとワトソンには、ホテルで再び客たちと会う約束がある。通りでの出来事も、持ち込まれた資料も、まだ確かめたい点を残している。昼までの時間を過ごす二人は、離れた場所へ頼んだ調査の返事も待ちながら、次の会話へ向かう。

ワトソンはヘンリー卿に同行し、館のあるデヴォンシャーへ向かうことになっている。ロンドンに残るホームズは、現地からの詳しい報告を求めている。出発の日を迎えた一行は、駅で落ち合う支度をする。これまで話で聞いた土地を、いよいよ自分の目で見る旅が始まる。

バスカヴィル館で最初の夜を過ごし、ワトソンとヘンリー卿は朝を迎える。日の光の中では、旅の終わりに見た家も別の印象になるだろうか。まだ周囲の暮らしには慣れていない。ワトソンは館での出来事を確かめながら、土地の住人を知る一日を始めようとしている。