Scene 97 · Notes

解説 場面 97「出発の打ち合わせ」

この場面の解説

ワトソンが詳しく報告し、必要時には指示を受ける方針が決まる。土曜の出発を約束して帰ろうとした時、戸棚の下から茶色の靴が見つかる。

表現・文法のポイント

unless you hear to the contrary
別の内容の知らせがない限り、という条件。土曜十時半の列車で会う予定が、変更の連絡までは有効だとする。
May all our difficulties vanish
Mayで始まる願望。「難問がすべて消えてくれればよい」という願いで、今後の問題が解決したという断定ではない。

全文の対訳

"And you will report very carefully to me," said Holmes. "When a crisis comes, as it will do, I will direct how you shall act. I suppose that by Saturday all might be ready?"

「そして、私に十分詳しく報告してくれ」とホームズは言った。「危機が来た時、きっと来るが、その時にはどう動くべきかを指示する。土曜までには、すべて用意できるでしょうね?」

"Would that suit Dr. Watson?"

「ワトソン先生のご都合は?」

"Perfectly."

「まったく問題ありません」

"Then on Saturday, unless you hear to the contrary, we shall meet at the ten-thirty train from Paddington."

「では、別の知らせがなければ、土曜にパディントン発の十時半の列車でお会いしましょう」

We had risen to depart when Baskerville gave a cry of triumph, and diving into one of the corners of the room he drew a brown boot from under a cabinet.

出発しようと立ち上がった時、ヘンリー卿が勝ち誇った声を上げ、部屋の隅へ身をかがめ、戸棚の下から茶色の靴を取り出した。

"My missing boot!" he cried.

「なくなった靴だ」と彼は叫んだ。

"May all our difficulties vanish as easily!" said Sherlock Holmes.

「すべての難問も、これほど簡単に消えてくれるとよいですね」とシャーロック・ホームズは言った。

"But it is a very singular thing," Dr. Mortimer remarked. "I searched this room carefully before lunch."

「ですが、実に妙なことです」とモーティマー医師は言った。「昼食前に、この部屋は念入りに捜しました」

"And so did I," said Baskerville. "Every inch of it."

「僕もです」とヘンリー卿は言った。「隅から隅まで」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • difficulties(ディフィカルティーズ)… 困難・悩みどころ(複数)
  • ten-thirty(テンサーティー)… 十時半
  • contrary(コントラリー)… 反対・逆。on the contrary で「それどころか」
  • singular(スィンギュラー)… 奇妙な・独特の
  • remarked(リマークト)… 気づいていた・述べた・言った・述べた
  • triumph(トライアンフ)… 勝利・勝ち誇った喜び
  • cabinet(キャビネット)… 戸棚・キャビネ判(写真の大きさ)・内閣
  • crisis(クライスィス)… 危機

次の場面:見つかった品 The Returned Boot

出発の打ち合わせが済む頃、なくなっていた茶色の靴が部屋で見つかっている。だが、そこは昼食の前にも探した場所だという。見つかったことだけで話が終わるのか。誰がいつ置いたのかを確かめるため、客たちはホテルの者へ問いかけようとしている。