Scene 106 · Notes

解説 場面 106「小屋へ近づく」

この場面の解説

蝶へ近づくステイプルトンのように用心しながら小屋へ寄り、住居として使われていると確かめる。拳銃を手に中をのぞくが、小屋は空だった。

表現・文法のポイント

poised net
「構えた網」。蝶を捕らえるため、すぐ振れるよう網を持った状態を示す。
the butt of my revolver
拳銃の銃口ではなく、手で握る柄の端。危険に備えて抜けるよう手を掛けている。

全文の対訳

As I approached the hut, walking as warily as Stapleton would do when with poised net he drew near the settled butterfly, I satisfied myself that the place had indeed been used as a habitation. A vague pathway among the boulders led to the dilapidated opening which served as a door. All was silent within. The unknown might be lurking there, or he might be prowling on the moor. My nerves tingled with the sense of adventure. Throwing aside my cigarette, I closed my hand upon the butt of my revolver and, walking swiftly up to the door, I looked in. The place was empty.

小屋へ近づきながら、網を構えて止まった蝶へ寄るときのステイプルトンのように用心深く歩き、そこが実際に住居として使われていることを確かめた。大岩の間についたかすかな小道が、戸口代わりの崩れかけた開口部へ続いていた。中は静まり返っていた。正体不明の男が中に潜んでいるかもしれないし、荒れ地を歩き回っているのかもしれない。冒険を前に、神経がぴりぴりした。たばこを投げ捨て、拳銃の握りをつかむと、足早に戸口へ進んで中をのぞいた。小屋は空だった。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • warily(ウェアリリー)… 用心深く難
  • habitation(ハビテイション)… 住居難
  • dilapidated(ディラピデイティッド)… 荒れ果てた難
  • approached(アプロウチト)… 近づいた・〜から行ける・道や場所に近づかれた・行き着かれた・近づいた(approach の過去・過去分詞)
  • satisfied(サティスファイド)… 確かめた・納得した・納得させた・満足した・満足して
  • boulders(ボウルダーズ)… 大岩
  • prowling(プラウリング)… うろついている
  • revolver(リヴォルヴァー)… 回転式拳銃・リボルバー

次の場面:中を見回す Looking Inside

小屋へ入ったワトソンは、中にある物を確かめようとしている。今は住人の姿が見えないが、ここで誰かが暮らしているのだろうか。薄い光の下で目を凝らす。外の明るさから室内へ入ると、目が慣れるまでには少し時間が要り、小物も順に確かめねばならない。