第 11 章(XI)岩山の男The Hound of the Baskervilles (Part 2)

日記の記録に続き、語りは十月十八日の出来事へ進む。ワトソンには、町で聞きたい話と、荒れ地で確かめたいことがある。館で待つだけでは進められない調査を、自分の手で動かすときだ。得られた言葉をどうつなぐか考えながら、朝の支度を始めようとしている。

解説の目次

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  1. 81調べる朝 A Morning of Inquiry日記の記録を離れ、ワトソンの語りは十月十八日の出来事へ進む。これまでの調査には、まだ暗い部分が多い。本人の手で確かめたい事柄を前に、新しい朝を迎える。館へ来た目的を果たすためにも、人から聞いた話を、自分で確かめる時間を作らなければならない。解説を読む ›
  2. 82町を訪ねる A Visit to Town前の晩に聞いた話を確かめるため、ワトソンはクーム・トレーシーへ向かう。訪ねたい相手は町で仕事をしているという。館を離れ、本人から話を聞く用意をする。館の中で待っているだけでは聞けないことを、ワトソンは、この日の訪問で尋ねたいと考えている。解説を読む ›
  3. 83初めての挨拶 A First Introduction初めて会うライオンズ夫人を、ワトソンは医師らしい目で観察する。質問に入る前に、まず会話のきっかけが必要だ。相手が自分をどう受け止めるか、様子を見ようとしている。手紙について聞くために来た訪問者と、事務室で仕事をする女性とは、いま初めて言葉を交わす。解説を読む ›
  4. 84用件を伝える Stating the Purposeワトソンの挨拶に対して、ライオンズ夫人は返事をする。父親の話から始めた会話は、思ったようには進まない。訪問した本当の用件を伝える必要がある。相手との距離を測りながらも、ワトソンには、ここへ来た目的を曖昧にしておけない事情がある。解説を読む ›
  5. 85質問の理由 The Reason for the Questionsチャールズ卿との手紙のやり取りを問われ、夫人はワトソンを見る。突然の訪問者が何を知りたいのか、彼女にも確認したい点がある。事務室の会話が続く。初対面の人から昔の私事を尋ねられる側にも、何を答えるかを考えるための時間が必要だろう。解説を読む ›
  6. 86会った日のこと About Their Meetingsワトソンは、夫人とチャールズ卿の付き合いを確かめようとしている。会った回数や手紙のことは、どこまで本人の記憶に残っているのか。順を追った質問が続く。少ない面会や手紙の記憶でも、いつのことで、何のためだったかを、分けて聞く必要がある。解説を読む ›
  7. 87もう一度尋ねる Asking Once Moreワトソンが確かめたいのは、チャールズ卿へ面会を求めたことがあるかどうかだ。質問を聞いた夫人の反応を見ながら、言葉を変えず、本人の答えを待とうとしている。聞きたいことに正面から触れようとする医師と、返事をする女性とが、机を挟んで向き合っている。解説を読む ›
  8. 88書いた言葉について About the Written Words手紙についての問いは、具体的な文言にまで進んでいる。ライオンズ夫人には、その言葉がどう伝わったのか気になるようだ。ワトソンは本人の説明を聞こうとしている。誰かから聞いた手紙の話と、それを書いた本人の記憶とを、ワトソンは照らし合わせようとしている。解説を読む ›
  9. 89約束の時刻 The Time of the Appointment手紙で求めた面会について、ワトソンは時間と場所を尋ねる。チャールズ卿がその場にいた事情を知るためだ。事務室でのやり取りは、細かな確認へ進もうとしている。約束の内容を知ることは、その晩の庭について聞いてきた話を、もう一度考える助けになるはずだ。解説を読む ›
  10. 90答えを待つ Waiting for an Answer面会の約束について、夫人の説明にはまだ尋ねたいところが残る。ワトソンは理由を確かめようとしている。相手の私事にも触れる会話だけに、返事は簡単ではなさそうだ。調べる者が知りたいことと、訪ねられた人が話せることとは、必ずしも同じ範囲では収まらない。解説を読む ›
  11. 91手紙を残すこと Keeping a Letter手紙の書き方と、その後の扱いについて質問が続く。ライオンズ夫人は、どこまで自分の事情を話すのだろうか。ワトソンは、答えにくい点を一つずつ確かめようとしている。人の名誉や暮らしに関わる話だけに、相手のためらいにも注意して、会話を進める必要がある。解説を読む ›
  12. 92暮らしの事情 Private Circumstancesライオンズ夫人は、自分の結婚生活について話し始めている。ワトソンが調べる手紙には、本人の暮らしも関わるらしい。事情と事実を分けながら、説明を聞くところだ。館から遠いこの町で暮らす女性にも、ワトソンが訪ねるまで知らなかった日々の事情がある。解説を読む ›
  13. 93訪問を終えて After the Interview夫人から話を聞いたワトソンは、内容を考え直そうとしている。説明としてつながる部分と、なお確認したい部分がある。町での訪問を終え、次の手がかりを検討する。相手の話を聞くことと、裏付けを得ることは別であり、調査を進めるには、その違いを考えたい。解説を読む ›
  14. 94荒れ地へ戻る道 Back Toward the Moor町から戻る道で、ワトソンは丘に残る古い住居の跡を眺める。探す相手につながる場所は、まだ絞り切れていない。広い土地を前に、調べ方を考えようとしている。古い石の小屋は一つだけではなく、荒れ地のあちこちに残っており、行き先を決めることが難しい。解説を読む ›
  15. 95道端の呼び声 A Greeting on the Road調査を続けるワトソンの前に、フランクランド老人が現れる。今日はいつもと少し様子が違うようだ。道の途中で声をかけられ、相手の話を聞く機会ができる。道で出会った隣人との会話も、この土地の様子を知るためには、聞いておく価値があるかもしれない。解説を読む ›
  16. 96老人の話を聞く Listening to Franklandフランクランド老人は機嫌よく、ワトソンへ自分の話を聞かせようとしている。訪問者には別の調査があるが、まずは相手の言葉を聞く。食堂での会話が始まるところだ。町での訪問を終えてきたばかりのワトソンは、館へ戻る前に、老人の招きに応じて席に着いている。解説を読む ›
  17. 97裁判の話 A Tale of Litigation老人の関心は、土地と裁判の出来事へ向いている。ワトソンは話を聞きながら、本人が何を喜んでいるのか尋ねる。自分の調査とは違う話題にも付き合うことになる。調べたい事柄を抱えた訪問者も、今は、自分の関心へ急に話を戻さず、老人の言葉を聞いている。解説を読む ›
  18. 98さらに続く自慢話 More to Tellフランクランド老人の話はまだ終わらない。ワトソンが理由を尋ねると、相手はさらに説明を重ねようとする。訪問者は気を長く持ちながら、言葉の続きを待つ。相手が話したがることを聞くうちに、この土地で暮らす人々の関心も、少しずつ見えてくる。解説を読む ›
  19. 99老人の見たもの What the Old Man Sawフランクランド老人の口から、荒れ地の囚人についての話が出る。ワトソンにとって聞き流せない話題だ。相手が何を知っているのか、表情を抑えて確かめようとしている。聞き手にとって思いがけない話題でも、話す老人には、自分なりに確信している事情があるらしい。解説を読む ›
  20. 100望遠鏡の話 A Telescope on the Roof老人の話は、屋根の望遠鏡で見た光景へ移る。荒れ地を見続けている相手には、独自の考えがあるようだ。ワトソンはその観察と推測を区別しながら聞こうとしている。遠くを見渡せる家にいる老人の観察が、どんな事実に基づくのか、ワトソンには気になるところだ。解説を読む ›
  21. 101見方を変えて Another Possibility老人の観察に対して、ワトソンは別の見方を口にする。すぐに賛成するより、何を根拠に話しているか聞きたい。相手の自信を前に、会話の進め方を考えている。話をしている相手の思い込みと、実際に目にしたことを分けるため、聞き方にも工夫が要る。解説を読む ›
  22. 102丘へ向けた視線 Eyes on the Hillside自分の観察について、フランクランド老人は説明を続けている。望遠鏡が向く先には、いつもの丘がある。二人は話しながら、遠くの斜面へ目を向けようとしている。丘に目を向け続ける老人のそばで、ワトソンは、自分も同じ景色を確かめる機会を待っている。解説を読む ›
  23. 103遠くを行く人影 A Figure in the Distanceワトソンは、老人とともに丘の上を見ている。遠くの小さな姿をどこまで見分けられるだろうか。望遠鏡を通す観察から、確かなことをつかもうとしている。広い荒れ地を遠くから見渡す眺めと、自分の足で歩くときの印象とを、ワトソンは比べている。解説を読む ›
  24. 104館を辞して Leaving Lafter Hall老人が望む秘密の扱いについて、ワトソンは返事をする。話を聞いたあとは、自分の調査へ戻りたい。ラフター館での滞在を終え、次に歩く道を考えようとしている。人から聞いた話を手がかりに、自分で確かめるためには、ここから別の道を歩く必要がある。解説を読む ›
  25. 105夕方の丘 The Hill at Evening日が傾くころ、ワトソンは丘の頂へたどり着く。広い荒れ地には静けさがあり、先ほど見た人の姿は近くにない。見渡せる地形から、次に確かめる場所を探す。町や館で人と話していた時間とは違い、いまは、一人で地形を読みながら進まなければならない。解説を読む ›
  26. 106小屋へ近づく Approaching the Hut丘から見つけた石の小屋へ、ワトソンは慎重に近づく。中に誰がいるかはまだ分からない。荒れ地を調べてきた足取りは、古い入口の前まで進もうとしている。見知らぬ人を探して歩いてきたワトソンには、目の前の入口が、これまでで最も近い手がかりだ。解説を読む ›
  27. 107中を見回す Looking Inside小屋へ入ったワトソンは、中にある物を確かめようとしている。今は住人の姿が見えないが、ここで誰かが暮らしているのだろうか。薄い光の下で目を凝らす。外の明るさから室内へ入ると、目が慣れるまでには少し時間が要り、小物も順に確かめねばならない。解説を読む ›
  28. 108紙を手にして With the Paper in Hand小屋で見つけた紙を、ワトソンは手に取って考えている。書かれた短い言葉には、自分の行動に関わる内容がある。住人の意図を知るため、周りの様子も確かめたい。人に会って話を聞く代わりに、残された物から事情を知ろうとする調べが、小屋の中で続いている。解説を読む ›
  29. 109待つ夕暮れ Waiting at Dusk小屋の住人に会うと決めたワトソンは、夕暮れの荒れ地を眺める。外の景色は穏やかでも、これからの面会には不安がある。身を潜めて、相手が戻るのを待とうとしている。人の暮らしから離れた小屋で相手を待つ時間には、日が落ちる前とは違う緊張が感じられる。解説を読む ›
  30. 110近づく足音 Approaching Footsteps小屋で待つワトソンの耳に、外から足音が届き始める。住人が戻ったのだろうか。まだ姿を確かめていない相手を前に、暗い場所から入口へ注意を集中させる。ここまで一人でたどってきた相手が誰なのか、声をかけるより前に、できる限り見て確かめたい。解説を読む ›