Scene 122 · Notes

解説 場面 122「二つの話の間」

この場面の解説

ワトソンの面会から、ローラはステイプルトンを独身と信じ、再婚を期待していると分かる。ホームズは真相を知らせて協力を得るため、翌日二人で訪ねると決める。

表現・文法のポイント

when she is undeceived
「彼女が誤解を解かれたとき」。ローラが欺していたのではなく、ステイプルトンに欺されていたと知ることを指す。
away from your charge
ここでのchargeは「護衛する責任を負った相手」。金銭の請求や非難ではなく、ヘンリー卿を指している。

全文の対訳

"That is one of the points upon which your own researches have shed a light. Your interview with the lady has cleared the situation very much. I did not know about a projected divorce between herself and her husband. In that case, regarding Stapleton as an unmarried man, she counted no doubt upon becoming his wife."

「それは、君自身の調査が光を当ててくれた点の一つだ。君が彼女に面会したおかげで、状況はずいぶん明らかになった。彼女と夫の間で離婚が計画されていたことは知らなかった。そうであれば、彼女はステイプルトンを独身男性と信じ、自分が彼の妻になることを間違いなく当てにしていた」

"And when she is undeceived?"

「じゃあ、真相を知ったら」

"Why, then we may find the lady of service. It must be our first duty to see her—both of us—tomorrow. Don't you think, Watson, that you are away from your charge rather long? Your place should be at Baskerville Hall."

「そのときは、彼女が私たちの役に立ってくれるかもしれない。明日まずすべきことは、私たち二人で彼女に会うことだ。ワトソン、君は護衛対象から離れている時間が、かなり長くなっていると思わないか。君がいるべき場所はバスカヴィル館のはずだ」

The last red streaks had faded away in the west and night had settled upon the moor. A few faint stars were gleaming in a violet sky.

西の空に残っていた最後の赤い帯も消え、荒れ地に夜が降りていた。すみれ色の空で、かすかな星が幾つか光っていた。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • researches(リサーチズ)… 調査・研究(複数形で古風)難
  • undeceived(アンディシーヴド)… 誤解を解かれた・真相を知らされた難
  • situation(スィチュエイション)… 職、勤め口・状況・事態
  • projected(プラジェクティッド)… 突き出た・投影した
  • regarding(リガーディング)… 〜とみなして・〜に関して
  • unmarried(アンマリッド)… 未婚の・独身の
  • tomorrow(トゥモロウ)… 明日
  • gleaming(グリーミング)… きらめく・輝いている

次の場面:立ち上がる前に Before They Leave

暗くなる前に小屋を離れようと、ワトソンは立ち上がる。だが、ホームズに尋ねたいことがもう一つ残っている。二人は荒れ地の静けさの中で、会話の続きを交わそうとしている。館へ戻ればまた人々がいるため、今のうちに、友人同士で確かめておきたい話も残っている。