Scene 137 · Notes

解説 場面 137「闇からの来客」

この場面の解説

月光の中を、葉巻をくわえたステイプルトンが近づく。彼はワトソンとホームズに驚き、死者をヘンリー卿と思ってかがみ込むが、顔を見て息をのむ。

表現・文法のポイント

the last man that I should have expected
「最も予想していなかった人」。最後の男性ではなく、そこにいるとはまったく思わなかったこと。
a sharp intake of his breath
「鋭く息をのむ音」。驚きで急に息を吸い込んだ様子を表す。

全文の対訳

A figure was approaching us over the moor, and I saw the dull red glow of a cigar. The moon shone upon him, and I could distinguish the dapper shape and jaunty walk of the naturalist. He stopped when he saw us, and then came on again.

人影が荒れ地を越えて私たちへ近づいてきた。葉巻のくすんだ赤い火が見えた。月がその人物を照らし、博物学者のこざっぱりした姿と、浮き浮きした歩き方が見分けられた。彼は私たちを見ると立ち止まり、それからまた近づいてきた。

"Why, Dr. Watson, that's not you, is it? You are the last man that I should have expected to see out on the moor at this time of night. But, dear me, what's this? Somebody hurt? Not—don't tell me that it is our friend Sir Henry!" He hurried past me and stooped over the dead man. I heard a sharp intake of his breath and the cigar fell from his fingers.

「おや、ワトソン先生、まさかあなたではありませんか。こんな夜更けに荒れ地でお会いするとは、あなたが最も予想外の方です。しかし、これは一体何です。誰かがけがを。まさか——これが私たちの友人、ヘンリー卿だなどと言わないでください」彼は急いで私の脇を通り過ぎ、死んだ男の上へかがみ込んだ。彼が鋭く息をのむ音が聞こえ、葉巻が指から落ちた。

"Who—who's this?" he stammered.

「これは——これは誰です」と彼はどもった。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • dapper(ダパー)… こざっぱりした・粋な難
  • jaunty(ジョーンティ)… 浮き浮きした・活発で自信のある難
  • approaching(アプロウチング)… 近づく・近づいている
  • distinguish(ディスティングウィッシュ)… 見分ける・聞き分ける・区別する
  • naturalist(ナチュラリスト)… 博物学者・自然研究家
  • stammered(スタマード)… どもりながら言った
  • somebody(サムバディー)… 誰か
  • hurried(ハリッド)… 慌ただしい・急いだ・急いで行った・急いだ

次の場面:名を伝える Giving a Name

荒れ地で合流した相手は、目の前の状況を確かめようとしている。ワトソンとホームズは、必要なことを伝えねばならない。夜の現場で、三人の会話が始まる。相手が何を知り、何を尋ねているかに注意しながら、二人は、ここで見たことを言葉にしていく。