Scene 140 · Notes

解説 場面 140「現場での話」

この場面の解説

ステイプルトンはセルデンが不安と野宿で正気を失い、転落したと説明する。ホームズの正体を見抜くと調査結果を探るが、ホームズは不満足な事件だったと装う。

表現・文法のポイント

driven him off his head
「彼の正気を失わせた」。頭から追い出すのではなく、狂乱状態にする慣用表現である。
quick at identification
「身元を見分けるのが早い」。名乗っていないホームズの正体をすぐ見抜いたことへの皮肉な称賛。

全文の対訳

"And what is your theory of this poor fellow's death?"

「では、この哀れな男の死をどうお考えですか」

"I have no doubt that anxiety and exposure have driven him off his head. He has rushed about the moor in a crazy state and eventually fallen over here and broken his neck."

「不安と野ざらしの生活で、彼は正気を失ったに違いありません。狂乱状態で荒れ地を駆け回り、ついにここから落ちて首を折ったのでしょう」

"That seems the most reasonable theory," said Stapleton, and he gave a sigh which I took to indicate his relief. "What do you think about it, Mr. Sherlock Holmes?"

「それが最ももっともらしい説明です」とステイプルトンは言い、私には安堵を示すものと思えるため息をついた。「シャーロック・ホームズさんは、どうお考えですか」

My friend bowed his compliments. "You are quick at identification," said he.

友人は丁寧に一礼した。「よく私だと分かりましたね」と彼は言った。

"We have been expecting you in these parts since Dr. Watson came down. You are in time to see a tragedy."

「ワトソン先生がこちらへ来られてから、私たちはあなたがこの地方へ来るのを待っていました。悲劇をご覧になるのに間に合いましたね」

"Yes, indeed. I have no doubt that my friend's explanation will cover the facts. I will take an unpleasant remembrance back to London with me tomorrow."

「まったくです。この友人の説明で、事実は十分に説明できると思います。私は明日、不快な記憶をロンドンへ持ち帰ることになるでしょう」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • exposure(イクスポウジャー)… 風雨にさらされること・世間に知れること・暴露・さらされること難
  • identification(アイデンティフィケイション)… 身元の特定・識別難
  • compliments(コンプリメンツ)… (the compliments of the season で)季節の挨拶・ほめ言葉(compliment の複数形)
  • explanation(エクスプラネイション)… 説明
  • remembrance(リメムブランス)… 記憶・思い出
  • eventually(イヴェンチュアリー)… ついには・結局
  • reasonable(リーズナブル)… 話の分かる・もっともな・合理的な
  • unpleasant(アンプレザント)… 不愉快な

次の場面:これからの予定 Plans From Here

ホームズの今後の予定について、ステイプルトンが尋ねている。荒れ地の現場では、当面の対応も決めなければならない。ワトソンは二人のやり取りを聞いている。この場所で今すぐできることと、館へ戻ってからのことを分けて、人々は予定を考えようとしている。