Scene 141 · Notes

解説 場面 141「これからの予定」

この場面の解説

ステイプルトンが調査の成果を問うと、ホームズは伝説やうわさしかなく、満足できなかったと演じる。ステイプルトンは遺体の顔を覆い、朝まで置くことを提案する。

表現・文法のポイント

cast some light upon
「何かに光を当てる」。実際の光ではなく、謎を明らかにすること。
spoke in his frankest and most unconcerned manner
「最も率直で無関心な話し方をした」。実際には計算して、調査を諦めたように見せている。

全文の対訳

"Oh, you return tomorrow?"

「おや、明日お帰りになるのですか」

"That is my intention."

「そのつもりです」

"I hope your visit has cast some light upon those occurrences which have puzzled us?"

「これまで私たちを悩ませてきた出来事に、今回のご滞在で何か光を当てられたならよいのですが」

Holmes shrugged his shoulders.

ホームズは肩をすくめた。

"One cannot always have the success for which one hopes. An investigator needs facts and not legends or rumours. It has not been a satisfactory case."

「希望した成功が常に得られるわけではありません。調査者に必要なのは事実であって、伝説やうわさではない。これは満足のいく事件ではありませんでした」

My friend spoke in his frankest and most unconcerned manner. Stapleton still looked hard at him. Then he turned to me.

友人は、いつにもまして率直で、何の関心もないような話し方をした。ステイプルトンはそれでも、彼を厳しい目で見つめていた。それから私の方へ向き直った。

"I would suggest carrying this poor fellow to my house, but it would give my sister such a fright that I do not feel justified in doing it. I think that if we put something over his face he will be safe until morning."

「この哀れな男を私の家へ運ぶことをお勧めしたいのですが、妹がひどくおびえるでしょうから、そこまですべきとは思えません。顔に何かをかけておけば、朝までこのままでも大丈夫でしょう」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • cast(キャスト)… 投げかけた・型・型取りした模型・(cast a gloomで)暗い影を落とした・向けた・投げた・配役難
  • investigator(インヴェスティゲイター)… 調査者・探偵
  • satisfactory(サティスファクトリー)… 納得のいく・十分な・満足な
  • occurrences(オカランスィズ)… 出来事(occurrence の複数形)
  • unconcerned(アンカンサーンド)… 平然とした
  • intention(インテンション)… 意図・つもり
  • justified(ジャスティファイド)… もっともな・正当な・根拠のある
  • tomorrow(トゥモロウ)… 明日

次の場面:館への帰り道 Returning to the Hall

夜の荒れ地での応対を終え、ホームズとワトソンは館へ戻ることになる。先ほどの会話には、考え直したい点がある。二人だけになってから、言葉を交わそうとしている。先ほどは人がいたため聞けなかった話も、帰り道なら、友人へ直接尋ねられるかもしれない。