Scene 165 · Notes

解説 場面 165「突然の言葉」

この場面の解説

ホームズは、妹とされていたベリルが実はステイプルトンの妻だと明かす。彼の求婚を信じていたライオンズ夫人は、その事実に激しく動揺する。

表現・文法のポイント

passed for his sister
pass forは「その人として通る」。ベリルは妹のふりをしていた。
the pink nails had turned white
椅子の肘掛けを強く握ったため爪が白くなり、動揺の激しさが現れる。

全文の対訳

The lady sprang from her chair.

彼女は椅子から飛び上がった。

"His wife!" she cried.

「妻ですって」と叫んだ。

"The fact is no longer a secret. The person who has passed for his sister is really his wife."

「それはもう秘密ではありません。妹として通ってきた人物は、実は妻なのです」

Mrs. Lyons had resumed her seat. Her hands were grasping the arms of her chair, and I saw that the pink nails had turned white with the pressure of her grip.

ライオンズ夫人は再び腰を下ろした。両手で椅子の肘掛けをつかんでおり、力を込めすぎて桃色の爪が白くなっているのが見えた。

"His wife!" she said again. "His wife! He is not a married man."

「あの人の妻」と彼女はもう一度言った。「妻ですって。あの人は結婚していません」

Sherlock Holmes shrugged his shoulders.

シャーロック・ホームズは肩をすくめた。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • grasping(グラースピング)… つかんでいる・握っている・理解している
  • shrugged(シュラッグド)… (肩を)すくめた
  • resumed(リズュームド)… 再び続いている・再開した
  • sprang(スプラング)… 跳ね起きた・跳び出した・(sprang fromで)〜から生じた・由来した・跳び上がった・跳ねた(spring の過去形)
  • nails(ネイルズ)… 爪(複数)・釘
  • grip(グリップ)… 握る力・(in the grip ofで)病などに強く支配された状態・支配・逃れられない束縛・つかむ手・握り

次の場面:確かめる資料 Documents to Examine

ライオンズ夫人は、聞かされた話を確かめたがっている。ホームズには、そのために用意した物があるようだ。言葉だけでは決められない事情について、資料を見る時間になる。訪問者が用意した物を本人に見てもらうことも、話の行き違いを確かめるための手段になる。