Scene 24 · Notes

解説 場面 24「道の上の応対」

この場面の解説

ステイプルトンは二人の前で激しく身振りをし、ヘンリー卿も説明しながら怒りを強める。女性は黙ったまま兄と去り、残された準男爵は落胆して戻る。

表現・文法のポイント

turned upon his heel
「くるりと向きを変えた」。かかとを軸に体を回して、会話を打ち切って去るような動き。
the very picture of dejection
「まさに落胆そのものといった姿」。絵がそこにあるのではなく、頭を垂れて歩く人物の見た目を表している。

全文の対訳

Stapleton was the cause of the interruption. He was running wildly towards them, his absurd net dangling behind him. He gesticulated and almost danced with excitement in front of the lovers. What the scene meant I could not imagine, but it seemed to me that Stapleton was abusing Sir Henry, who offered explanations, which became more angry as the other refused to accept them. The lady stood by in haughty silence. Finally Stapleton turned upon his heel and beckoned in a peremptory way to his sister, who, after an irresolute glance at Sir Henry, walked off by the side of her brother. The naturalist's angry gestures showed that the lady was included in his displeasure. The baronet stood for a minute looking after them, and then he walked slowly back the way that he had come, his head hanging, the very picture of dejection.

邪魔をしたのはステイプルトンだった。滑稽な網を後ろへぶら下げ、二人の方へものすごい勢いで走ってきたのだ。彼は恋人たちの前で大きく身振りをし、興奮して、ほとんど踊るようだった。どういうことなのか私には想像できなかったが、ステイプルトンはヘンリー卿をののしり、ヘンリー卿は説明しているように見えた。その説明も、相手が受け入れようとしないにつれ、ますます腹立たしげになった。女性は、つんとした顔で黙って傍らに立っていた。ついにステイプルトンはくるりと背を向け、妹へ高圧的に手招きした。妹はためらうようにヘンリー卿を一目見ると、兄と並んで歩き去った。博物学者の怒った身振りからは、女性も不興の対象になっていることが分かった。準男爵はしばらく立って二人を見送っていたが、やがて頭を垂れ、まさに落胆そのものという姿で、来た道をゆっくり戻っていった。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • dangling(ダングリング)… ぶら下がっている(dangle の ing 形)難
  • peremptory(パレムプタリー)… 有無を言わせない・高圧的な難
  • irresolute(イレゾリュート)… ためらった・決断力のない難
  • interruption(インタラプション)… 邪魔・中断
  • gesticulated(ジェスティキュレイティッド)… 大きく身振りをした
  • explanations(エクスプラネイションズ)… 説明(複数)
  • naturalist's(ナチュラリスツ)… 博物学者の
  • displeasure(ディスプレジャー)… 不興・不満

次の場面:帰り道で On the Way Back

荒れ地でのやり取りを目にしたワトソンは、その場に居合わせたことを気まずく感じる。ヘンリー卿と顔を合わせたら、どう説明するべきか考えようとしている。相手の無事を確かめたい気持ちと、個人的な場へ踏み込んだためらいを、ワトソンは抱えている。