第 9-a 章(IX-a)荒れ地の灯(ワトソン博士の第二の報告)〔前半〕The Hound of the Baskervilles (Part 2)

十月十五日、ワトソンは館から次の報告を書き始める。前の手紙で記した夜の出来事には、まだ確かめたい点が残っている。ヘンリー卿を見守り、近隣の人々と付き合う日々の中で何が起きたのか。自分で見たことと、本人から聞いたことを分けながら、記録を続けようとしている。

解説の目次

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  1. 16次の報告 The Next Report十月十五日、ワトソンは館から新しい報告を書き始める。前の手紙に記した夜の出来事について、ホームズへ伝えるべきことを整理しようとしている。ロンドンへ送る手紙には、あの夜に目にしたことのあとも、館で起きた出来事を記す余地がある。解説を読む ›
  2. 17朝の確かめ A Morning Inspection夜に見たものを考え直すため、ワトソンは朝の廊下へ出る。バリモアのいた部屋を、今度は日の光の中で調べようとしている。手紙はその観察をたどる。昨夜の暗がりで得た印象を、同じ場所の明るい様子と比べれば、考えを確かめる助けになるだろう。解説を読む ›
  3. 18主人に話す Telling Sir Henry執事の夜の行動について、ワトソンは自分だけで抱えておくべきか考えている。ヘンリー卿への責任を感じながら、見たことを本人へ伝えようとしている。館の主人であるヘンリー卿には、自分の家で何が起きているかを知り、判断する立場もある。解説を読む ›
  4. 19今夜の相談 Plans for Tonight夜に様子を確かめる案について、ヘンリー卿とワトソンの話が続く。広い館の中で相手に気付かれず動くにはどうするか、二人は考えようとしている。館を継いだばかりの主人と、そばで見守る医師とが、同じ家の夜をどう過ごすか相談する時間だ。解説を読む ›
  5. 20出かける支度 Preparing to Go Outバリモアについて話したあと、ヘンリー卿は帽子を取り、外出の支度をする。ワトソンには同行するよう頼まれた責任がある。行き先を尋ねる会話が始まる。館の外へ出るときには、一人にならないよう注意することを、ホームズから強く求められている。解説を読む ›
  6. 21同行をめぐって About Going Together一緒に出かけようとするワトソンへ、ヘンリー卿は親しげに言葉をかける。友人を守る役目と、本人の気持ちの間で、ワトソンは返事を考えようとしている。親しさが増した相手だからこそ、頼まれた役目を果たすだけでは済まない気遣いが生まれている。解説を読む ›
  7. 22道を急いで Hurrying Along the Road館を出たワトソンは、先に出発したヘンリー卿を追って道を急ぐ。向かう先はメリピット荘の方角だ。広い荒れ地では、先を行く人の姿も簡単には見えない。荒れ地には見晴らしのよい場所もあれば、低い丘や道の曲がり角で、先の姿が隠れる所もある。解説を読む ›
  8. 23遠くの二人 Two Figures Ahead道の先にヘンリー卿と女性の姿が見える。立ち止まって話す二人へ、ワトソンはどう近づくべきか迷う。遠くからでは、交わす言葉までは聞き取れない。見守るために追ってきたとはいえ、親しい相手の会話へ入るには、慎重でいたいワトソンである。解説を読む ›
  9. 24道の上の応対 An Encounter on the Pathヘンリー卿たちが話すところへ、ステイプルトンが近づいてくる。遠くから眺めるワトソンには、相手の言葉も事情もまだ分からない。道の上で人々が向き合う。近隣の付き合いには、館で聞いただけではつかめない距離や、本人たちの気持ちも関わっている。解説を読む ›
  10. 25帰り道で On the Way Back荒れ地でのやり取りを目にしたワトソンは、その場に居合わせたことを気まずく感じる。ヘンリー卿と顔を合わせたら、どう説明するべきか考えようとしている。相手の無事を確かめたい気持ちと、個人的な場へ踏み込んだためらいを、ワトソンは抱えている。解説を読む ›
  11. 26友への問い A Question for a Friendヘンリー卿は荒れ地での出来事を、ワトソンへ話そうとしている。自分以外に誰が見ていたのか、何を目にしたのか。二人の間で率直な会話が続く。本人の口から事情を聞けば、遠くから目にした光景とは違う側面も、考えられるかもしれない。解説を読む ›
  12. 27納得のいかぬ思い A Puzzled Gentlemanステイプルトンの態度について、ヘンリー卿はワトソンの意見を聞きたがっている。相手と付き合いを重ねても、分からないことがある。友人同士の相談が続く。土地の住人たちと親しくなり始めたばかりの二人には、相手の態度を考える材料がまだ少ない。解説を読む ›
  13. 28打ち明け話 A Private Confidenceワトソンへ向けたヘンリー卿の言葉は、次第に個人的な思いへ近づく。見かけだけでは分からない出来事について、本人の口から説明を聞くところだ。率直に気持ちを表すヘンリー卿と、そばで助言するワトソンとの、友人としての時間でもある。解説を読む ›
  14. 29話の続きを聞く Hearing the Restヘンリー卿は、女性と二人で話したときのことをワトソンへ伝えている。彼の望みと、目にした出来事はどう結び付くのか。聞き手は説明の続きを待つ。当人が何を望み、どんな返事を聞いたかは、遠くにいたワトソンには分からなかったことである。解説を読む ›
  15. 30説明を考える Looking for an Explanationヘンリー卿の話を聞いても、ワトソンにはすぐ答えが見つからない。相手の立場と振る舞いを考え合わせながら、出来事に筋が通る説明を探そうとしている。館に来てから目にした人々の振る舞いを、外から見ただけで決め付けることはできそうにない。解説を読む ›
  16. 31夕方の話 An Evening Account日中の出来事について、ヘンリー卿の話にはまだ続きがある。ワトソンは先ほどのやり取りを思い返しながら、その後にどんな説明があったのか聞こうとしている。その場で見た印象だけでなく、あとの言葉まで聞いてから、友人へ報告する内容を考えたい。解説を読む ›