Scene 91 · Notes

解説 場面 91「手紙を残すこと」

この場面の解説

ローラは醜聞を恐れて手紙を否定したと説明する。本文を読まれていないと知ると、軽率な結婚を後悔している自分の身の上を語り始める。

表現・文法のポイント

drawn from it
ここでは手紙から「結論を引き出す」。線を描く意味ではなく、証拠から推測することを表す。
a rash marriage
「軽率な結婚」。皮膚の発疹ではなく、十分考えずにした性急な判断を指すrash。

全文の対訳

"Because I feared that some false conclusion might be drawn from it and that I might find myself involved in a scandal."

「そこから誤った結論を引き出され、醜聞に巻き込まれるのが怖かったからです」

"And why were you so pressing that Sir Charles should destroy your letter?"

「では、なぜチャールズ卿に、手紙を必ず処分するよう求めたのですか」

"If you have read the letter you will know."

「手紙をお読みになったのなら、お分かりでしょう」

"I did not say that I had read all the letter."

「手紙を全部読んだとは申していません」

"You quoted some of it."

「一部を引用なさいました」

"I quoted the postscript. The letter had, as I said, been burned and it was not all legible. I ask you once again why it was that you were so pressing that Sir Charles should destroy this letter which he received on the day of his death."

「引用したのは追伸です。先ほど申したように手紙は燃やされており、すべてが読めたわけではありません。亡くなった日に受け取った手紙を、なぜチャールズ卿にそれほど強く処分するよう求めたのか、もう一度お尋ねします」

"The matter is a very private one."

「たいへん私的なことなのです」

"The more reason why you should avoid a public investigation."

「それならなおさら、公の調査を避けるべきでしょう」

"I will tell you, then. If you have heard anything of my unhappy history you will know that I made a rash marriage and had reason to regret it."

「では、お話しします。私の不幸な身の上を少しでもお聞きなら、私が軽率な結婚をして、それを後悔する理由があったことをご存じでしょう」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • legible(レジブル)… 読み取れる・判読できる難
  • investigation(インヴェスティゲイション)… 調査・捜査
  • conclusion(コンクルージョン)… 推論の結論・決着・結末・結論
  • postscript(ポウストスクリプト)… 追伸
  • involved(インヴォルヴド)… 関わっている・関与した
  • pressing(プレッスィング)… 差し迫った・握ること・押すこと・急を要する
  • scandal(スキャンダル)… 醜聞・不祥事
  • destroy(ディストロイ)… 破棄する・燃やす・打ち壊す・破壊する・覆す

次の場面:暮らしの事情 Private Circumstances

ライオンズ夫人は、自分の結婚生活について話し始めている。ワトソンが調べる手紙には、本人の暮らしも関わるらしい。事情と事実を分けながら、説明を聞くところだ。館から遠いこの町で暮らす女性にも、ワトソンが訪ねるまで知らなかった日々の事情がある。