Scene 99 · Notes

解説 場面 99「老人の見たもの」

この場面の解説

老人は食料の運び手をたどれば脱獄囚を捕らえられると言い、実際に使いの者を見たと明かす。ワトソンはバリモアが危ういと案じるが、次の説明に救われる。

表現・文法のポイント

lay their hands on him
「彼を捕らえる」。単に手で触れるのではなく、警察が身柄を確保することを表す。
spiteful old busybody
「意地の悪い、お節介な老人」。ワトソンがフランクランドの性格と介入を快く思っていない表現。

全文の対訳

I stared. "You don't mean that you know where he is?" said I.

私はまじまじと見た。「居場所をご存じだと言うのではないでしょうね」と私は言った。

"I may not know exactly where he is, but I am quite sure that I could help the police to lay their hands on him. Has it never struck you that the way to catch that man was to find out where he got his food and so trace it to him?"

「正確な居場所は知らないかもしれませんが、警察が捕らえるのを助けられることは確かです。あの男を捕まえるには、食べ物をどこから得ているか突き止め、それをたどればよいと考えたことはありませんか」

He certainly seemed to be getting uncomfortably near the truth. "No doubt," said I; "but how do you know that he is anywhere upon the moor?"

彼は確かに、不安になるほど真相へ近づいているようだった。「なるほど。しかし、男が荒れ地にいると、どうして分かるのです」

"I know it because I have seen with my own eyes the messenger who takes him his food."

「食べ物を運ぶ使いの者を、この目で見たからです」

My heart sank for Barrymore. It was a serious thing to be in the power of this spiteful old busybody. But his next remark took a weight from my mind.

バリモアのことを思い、私は暗い気持ちになった。この意地の悪いお節介な老人に弱みを握られるのは、重大なことだった。しかし、次の一言で胸の重荷が下りた。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • uncomfortably(アンカムフォタブリー)… 不安になるほど難
  • busybody(ビズィボディー)… 出しゃばり屋・おせっかいな人難
  • messenger(メスィンジャー)… 使者・伝言を運ぶ人
  • spiteful(スパイトフル)… 意地の悪い
  • stared(ステアド)… じっと見つめた
  • remark(リマーク)… 言葉・発言・気づく・発言・発言・言葉・気づく・認める・言う・述べる・意見
  • weight(ウェイト)… 重大さ・重み・重さ
  • trace(トレイス)… 痕跡・突き止める・突き止める・たどる・あとをつける・突き止める・たどる・跡

次の場面:望遠鏡の話 A Telescope on the Roof

老人の話は、屋根の望遠鏡で見た光景へ移る。荒れ地を見続けている相手には、独自の考えがあるようだ。ワトソンはその観察と推測を区別しながら聞こうとしている。遠くを見渡せる家にいる老人の観察が、どんな事実に基づくのか、ワトソンには気になるところだ。