Scene 14 · Notes

解説 場面 14「依頼人の痛手」

この場面の解説

ホームズは卿にワトソンを紹介し、籐椅子を勧める。卿が同じ社会階級の事件を扱った経験を尋ねると、ホームズは以前の依頼人は国王だったと答える。

表現・文法のポイント

take the basket-chair
take the basket-chairのtakeは「持って行く」ではなく、勧められた籐椅子に座る意味である。
I understand that you have
I understand thatは理解能力の話ではなく、「〜と聞いていますが」と既知の情報を確認する。

全文の対訳

"Good-day, Lord St. Simon," said Holmes, rising and bowing. "Pray take the basket-chair. This is my friend and colleague, Dr. Watson. Draw up a little to the fire, and we will talk this matter over."

「こんにちは、セント・サイモン卿」とホームズは立ち上がって一礼した。「どうぞ籐椅子へお掛けください。こちらは友人で同僚のワトソン医師です。もう少し火のそばへお寄りください。この件についてお話ししましょう」

"A most painful matter to me, as you can most readily imagine, Mr. Holmes. I have been cut to the quick. I understand that you have already managed several delicate cases of this sort, sir, though I presume that they were hardly from the same class of society."

「ご想像いただけるでしょうが、ホームズさん、私にとってはきわめて痛ましい問題です。心の底まで傷つけられました。あなたはすでに、この種の繊細な事件をいくつか扱われたそうですな。もっとも、同じ社会階級の依頼ではなかったと思いますが」

"No, I am descending."

「いいえ、私は階級を下ってきたところです」

"I beg pardon."

「何とおっしゃいました?」

"My last client of the sort was a king."

「この種の事件で、前の依頼人は国王でした」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • good-day(グッドデイ)… こんにちは・さようなら・こんにちは(古風なあいさつ)難
  • basket-chair(バースケットチェア)… 籐椅子・枝編みの椅子難
  • descending(ディセンディング)… 下っている
  • colleague(コリーグ)… 同業者・仕事仲間・同僚・仲間
  • delicate(デリカット)… 繊細な
  • painful(ペインフル)… つらい・痛みを伴う
  • readily(レディリー)… たやすく・すぐに・快く
  • managed(マネージド)… 運営される・(manage to で)うまく〜した・なんとか〜した・管理した

次の場面:前の依頼人 The Previous Client

結婚事件で深く傷ついた卿は、ホームズが同じような繊細な問題を扱った経験を尋ねる。探偵が直前の依頼人は国王だったと答えると、卿は思いがけない身分に驚く。話題は、その過去の依頼についてどこまで語れるかへ移る。