Scene 38 · Notes

解説 場面 38「外での仕事」

この場面の解説

レストレードはホームズの方法を非実用的だとあざけり、捜査へ戻るため立ち去る。ホームズは外回りの仕事にも一理あると認め、ワトソンを残して出かける。

表現・文法のポイント

There is something in what the
There is something in what he saysは「彼の言うことには一理ある」という慣用表現である。
at my companion
my companionはこの場面でもワトソンから見たホームズを指す。

全文の対訳

"I've wasted time enough," said Lestrade, rising. "I believe in hard work and not in sitting by the fire spinning fine theories. Good-day, Mr. Holmes, and we shall see which gets to the bottom of the matter first." He gathered up the garments, thrust them into the bag, and made for the door.

「もう十分に時間を無駄にした」とレストレードは立ち上がって言った。「私は、暖炉のそばで精巧な理論を紡ぐことではなく、懸命に働くことを信じている。では失礼する、ホームズさん。どちらが先に事件の真相へたどり着くか、いずれ分かるだろう」彼は衣装をかき集めて鞄へ押し込み、扉へ向かった。

"Just one hint to you, Lestrade," drawled Holmes before his rival vanished; "I will tell you the true solution of the matter. Lady St. Simon is a myth. There is not, and there never has been, any such person."

「一つだけ忠告しよう、レストレード」と、相手が姿を消す前にホームズは気だるげに言った。「この事件の本当の解決を教えてやろう。セント・サイモン夫人なる人物は幻だ。そんな人物は存在しないし、これまで一度も存在したことはない」

Lestrade looked sadly at my companion. Then he turned to me, tapped his forehead three times, shook his head solemnly, and hurried away.

レストレードは悲しげに私の友人を見た。それから私の方を向き、自分の額を三度叩き、重々しく首を振って、足早に立ち去った。

He had hardly shut the door behind him when Holmes rose to put on his overcoat. "There is something in what the fellow says about outdoor work," he remarked, "so I think, Watson, that I must leave you to your papers for a little."

彼が扉を閉めるか閉めないうちに、ホームズは立ち上がって外套を着た。「あの男の言う屋外の仕事にも一理ある」と彼は言った。「だからワトソン、少しの間、きみを新聞と一緒に残していくことにしよう」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • good-day(グッドデイ)… こんにちは・さようなら・こんにちは(古風なあいさつ)難
  • thrust(スラスト)… 突き出すこと・押し込んだ・突き出した・突き出した・押しやった(thrust の過去形・過去分詞)・突き出す難
  • companion(カンパニオン)… 仲間・相棒
  • spinning(スピニング)… 渦を巻いている・回転している
  • theories(スィアリーズ)… 理論・説(複数)
  • gathered(ギャザード)… (推して)分かる・集められた(gather の過去分詞)
  • garments(ガーメンツ)… 衣服(garmentの複数)
  • vanished(ヴァニッシュト)… (さっと)姿を消した・消え失せた

次は第 4 章「五人分の夕食」

外出したホームズを待つ221Bへ、豪華な冷たい夕食が届けられる。用意された席は五人分。夜九時前に戻った探偵は、セント・サイモン卿と、まだ姿を見せていない客たちを待つ。階段に足音が響き、昼から続いた結婚事件の関係者が同じ部屋で向き合おうとしている。