この場面の本文と訳
広告に応じてきた十二人ほどの中から、ウィルソンは気が利いて給金の安い男を助手に選んだ。半分の給金でも喜んで働く、その奇特な助手ヴィンセント・スポールディングとは、どんな男なのか。ホームズは彼の見た目を詳しく尋ねる。ウィルソンの答えのある一点に、ホームズは思わず身を起こす。
"At half wages, in fact."「しかも、給金は半分でだね」
"What is he like, this Vincent Spaulding?"「どんな男かね、そのヴィンセント・スポールディングというのは?」
"Small, stout-built, very quick in his ways, no hair on his face, though he's not short of thirty.「小柄で、がっしりした体つきで、動きがとてもすばしこくて、もう三十にはなるのに、顔にひげが一本もありません。
Has a white splash of acid upon his forehead."額には、酸がはねた白い跡があります」
Holmes sat up in his chair in considerable excitement.ホームズはひどく興奮した様子で、椅子の上で身を起こした。
"I thought as much," said he.「やはりそうか」と彼は言った。
"Have you ever observed that his ears are pierced for earrings?"「彼の耳に、耳輪をつけるための穴が開いているのに気づいたことはあるかね?」
"Yes, sir.「ええ、ありますよ。
He told me that a gipsy had done it for him when he was a lad."子どものころにジプシーに開けてもらったんだと言っていました」