Scene 41 · Notes

解説 場面 41「窓辺のしぐさ」

この場面の解説

ホームズは手の動きや突然消えた様子に別の説明もあり得ると示す。ほかの人を見たか、夫が何を着ていたかも夫人に確かめる。

表現・文法のポイント

might have been
過去の出来事に別の可能性を示す形。窓の声は助けを求める声ではなく、驚きの声だったかもしれないと述べる。ホームズはこの段階で観察と解釈を分け、ほかの説明が成り立つかを探っている。
as far as you could see
奥様に見えた限りでは、という範囲を限定する表現。服装を全部近くで確かめたという意味ではない。夫人が通りから見上げた条件を保ち、目撃できたことだけを確認する問いになっている。

全文の対訳

"But it might have been a cry of surprise. Astonishment at the unexpected sight of you might cause him to throw up his hands?"

「しかし、驚きの声だったのかもしれません。思いがけず奥様を見かけて驚き、両手を上げたとも考えられますね」

"It is possible."

「あり得ることです」

"And you thought he was pulled back?"

「それから、後ろへ引かれたように思われた」

"He disappeared so suddenly."

「とても突然姿が消えましたから」

"He might have leaped back. You did not see anyone else in the room?"

「自分で後ろへ跳んだのかもしれません。部屋の中に、ほかの人は見えませんでしたか」

"No, but this horrible man confessed to having been there, and the Lascar was at the foot of the stairs."

「見えませんでした。でも、あの恐ろしい男はそこにいたと認めていますし、店主は階段の下にいました」

"Quite so. Your husband, as far as you could see, had his ordinary clothes on?"

「なるほど。見えた限りでは、ご主人は普段の服を着ていましたね」

"But without his collar or tie. I distinctly saw his bare throat."

「でも、付け襟もネクタイも着けていませんでした。何も覆っていない喉元がはっきり見えました」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • astonishment(アストニッシュメント)… 驚き・仰天
  • disappeared(ディサピアド)… 姿を消した・見えなくなった
  • unexpected(アンイクスペクティッド)… 思いがけない・予期しない
  • distinctly(ディスティンクトリー)… 明らかに・はっきりと・独特に
  • confessed(コンフェスト)… 認めた
  • ordinary(オーディナリー)… 普通の・ありふれた
  • leaped(リープト)… 跳んだ・跳び退いた
  • lascar(ラスカー)… 南アジア出身の船員

次の場面:問いを終えて The Last Questions

夫人が見た出来事には、別の受け取り方もあり得るとホームズは話す。誰かが夫を引いた姿は見ておらず、見えた服装にも普段との違いがあった。窓辺についての質問はひと区切りに近づく。ホームズは、夫がそれ以前に話していたことにも確認を広げようとしている。