Scene 27 · Notes

解説 場面 27「沈黙のあと」

この場面の解説

ホールダーが子どものように身を揺すって嘆く間、ホームズは暖炉を見つめて沈思する。やがて屋敷を訪れた人々について尋ね、最近バーンウェル卿が何度も来ていたとの情報を得る。

表現・文法のポイント

He put a hand on either side of his head and rocked himself to and fro, droning to himself like a child whose grief has got beyond words.
to and fro は、同じ動きを前後へ繰り返す様子をいう。grief has got beyond words は、悲嘆が言葉で表せる限度を越えたことを表す。
Sir George Burnwell has been several times lately.
has been several times lately は、最近の期間に複数回訪ねてきたことを現在完了で述べる。この時点では、単なる来客歴として示されている。

全文の対訳

He put a hand on either side of his head and rocked himself to and fro, droning to himself like a child whose grief has got beyond words.

彼は頭の両側に手を当て、悲しみが言葉を越えた子供のように低くうなりながら、身体を前後に揺すった。

Sherlock Holmes sat silent for some few minutes, with his brows knitted and his eyes fixed upon the fire.

シャーロック・ホームズは眉を寄せ、炎を見つめたまま数分間黙って座っていた。

"Do you receive much company?" he asked.

「来客は多いのですか?」と彼は尋ねた。

"None save my partner with his family and an occasional friend of Arthur's. Sir George Burnwell has been several times lately. No one else, I think."

「共同経営者とその家族、それに時折訪ねてくるアーサーの友人だけです。近頃はバーンウェル卿が何度か来ました。ほかにはいないと思います」

"Do you go out much in society?"

「社交の場へよく出かけますか?」

"Arthur does. Mary and I stay at home. We neither of us care for it."

「アーサーは出かけます。メアリーと私は家にいます。二人とも社交には興味がありません」

"That is unusual in a young girl."

「若い娘としては珍しいですね」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • rocked(ロックト)… 揺れた・揺すった難
  • fro(フロウ)… 向こうへ。to and fro で「行ったり来たり」難
  • droning(ドロウニング)… 低くうなりながら難
  • occasional(オケイジョナル)… ときおりの・たまの
  • knitted(ニッティッド)… 寄せた・編んだ
  • society(ソサイエティー)… 団体・結社・社交・人付き合い
  • neither(ナイザー)… どちらも〜ない
  • unusual(アンユージュアル)… 変わった・珍しい・普通でない

次の場面:メアリーの衝撃 Mary's Distress

ホームズは、語り終えた銀行家を前に暖炉の火を見つめ、何分か黙って考えた。その後、家に出入する客と家族の生活について質問を始める。アーサーの友人が時々訪ねる一方、メアリーは社交に出ることが少ないという。