第 2 章(II)盗難の夜The Adventure of the Beryl Coronet

高貴な客から預かった緑柱石の宝冠を、ホールダーは銀行に残さず自宅へ持ち帰った。家には一人息子アーサー、娘同然に育てた姪メアリー、六人の使用人がいる。家の者たちを語り終えた銀行家は、その日の夕食後、家族とコーヒーを囲んだ時点から話を続ける。

解説の目次

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  1. 16夕食後の話 After Dinner銀行で預かった宝冠を自宅へ持ち帰ったホールダーは、家に息子アーサーと姪メアリー、そして使用人たちがいたと説明した。家族の紹介を終えた彼は、その日の夕食後、応接間でコーヒーを囲んだ時点へ話を進める。夜はまだ穏やかである。解説を読む ›
  2. 17息子の頼み Arthur's Request夕食後の応接間で、ホールダーは高貴な客の名を伏せたまま、貴重な宝冠を家に預かっていることをアーサーとメアリーに話した。保管場所を尋ねた息子に、父は自室の机に錠を掛けたと答える。家族の会話はまだ終わっていない。解説を読む ›
  3. 18拒まれた金 The Refusalアーサーは、父の机は物置の古い鍵でも開いたと子ども時代の話をした。その後、ホールダーの部屋まで付いてきた息子は、目を伏せて二百ポンドを貸してほしいと頼む。クラブで面目を保つには必要な金だという。父はその頼みを聞いている。解説を読む ›
  4. 19裏口の女中 The Maid at the Doorホールダーは、同じ月に重なった息子の金の要求を断り、宝冠の無事を確かめた。そのまま自室へ戻る階段で、広間の脇窓にいたメアリーと顔を合わせる。彼女はホールダーが近づくと、窓を閉めて掛け金をかける。夜の廊下には二人だけがいる。解説を読む ›
  5. 20夜中の物音 A Sound at Nightメアリーと戸締まりを確かめたホールダーは、宝冠を納めた机のある寝室へ戻った。一日の緊張が残るなかでも、彼はまもなく眠りに落ちる。ホームズへの語りは、家中が静まった深夜の時間へ入る。この先の出来事はまだ語られていない。解説を読む ›
  6. 21宝冠を手に At the Bureau真夜中、眠りの浅いホールダーは隣の化粧室から小さな物音を聞き、目を覚ました。時計は二時ごろで、あとには家の静けさが戻っている。彼は恐れを抱きながら寝台を抜け出し、化粧室の戸口からそっと中をのぞこうとする。解説を読む ›
  7. 22欠けた宝石 The Missing Beryls化粧室へ駆け込んだホールダーの前に、アーサーがシャツとズボンだけの姿で立っている。息子の両手には緑柱石の宝冠があり、金の一角は曲がっている。父は宝冠を奪い取り、状態を見極めようとする。深夜の部屋に父子だけが向き合う。解説を読む ›
  8. 23父の告発 The Accusation緑柱石の宝冠から、金の角と三つの石がなくなっている。激怒したホールダーは、化粧室で宝冠を手にしていたアーサーを責め立てる。しかし息子は、石が失われているはずはないと答え、父の視線を受け止める。二人の間には緊張が走る。解説を読む ›
  9. 24家中の騒ぎ The House Awakensホールダーは、失われた三つの緑柱石の行方をアーサーが知っていると決めつけている。息子は盗人と呼ばれたことに激しく反発し、朝には家を出ると言う。父は退去を許さず、警察にすべてを調べてもらうと告げる。夜の家に怒声が響いている。解説を読む ›
  10. 25猶予の願い A Plea for Timeアーサーは警察が調べればよいと言い、これ以上父に話そうとしない。大声で家の者たちが起き出し、メアリーは宝冠とアーサーを見て気を失った。ホールダーは、家族の動揺を前にしても法に任せる決意を変えない。家中には動揺が広がっている。解説を読む ›
  11. 26警部と巡査 The Inspector Arrivesアーサーは、すぐに逮捕せず五分だけ家を出してほしいと求めた。ホールダーは逃走や証拠隠しを疑い、申し出を退ける。それでも、石のありかを話せばすべてを許すと息子に最後の機会を与えようとする。父子の溝は深いままである。解説を読む ›
  12. 27沈黙のあと Holmes Reflects近くの警察署から警部と巡査が呼ばれ、アーサーは身柄を拘束された。家と庭はくまなく探されたが、失われた緑柱石は見つかっていない。ここまでの語りを終えたホールダーは、221Bの椅子で悲しみに沈んでいる。相談の部屋に沈黙が落ちる。解説を読む ›
  13. 28メアリーの衝撃 Mary's Distressホームズは、語り終えた銀行家を前に暖炉の火を見つめ、何分か黙って考えた。その後、家に出入する客と家族の生活について質問を始める。アーサーの友人が時々訪ねる一方、メアリーは社交に出ることが少ないという。解説を読む ›
  14. 29曲がった宝冠 The Twisted Coronetホールダーは、メアリーも自分と同じくアーサーの有罪を疑っていないと答えた。その答えを受けたホームズは、父が化粧室で目にした宝冠の状態をさらに詳しく問う。銀行家は、それが息子の手の中で曲がっていたと答える。解説を読む ›
  15. 30警察の捜索 The Police Search曲がった宝冠を手にしていた息子の姿について、ホームズは父とは別の見方ができないかを問いかけた。その上で、ホールダーを真夜中に起こした物音へ質問を戻す。その音について、警察もすでに一つの説明を示している。解説を読む ›
  16. 31深まる事件 A Deeper Mystery警察はホールダーが聞いた音をアーサーの寝室の戸と考え、家具や床、家の周囲まで調べている。しかし失われた石は発見されず、銀行家は息子の服や身体まで検査したと話す。ホームズは、これまでの説明全体を整理しようとする。解説を読む ›