Scene 14 · Notes

解説 場面 14「引き返した道」

この場面の解説

青年は父から離れたが、叫び声を聞いて戻り、致命傷を負った父を見つけたと証言する。父はすぐに亡くなり、青年は門番へ助けを求めたが、負傷の原因は分からないという。

表現・文法のポイント

had not gone more than 150 yards
「百五十ヤードを超えては進んでいなかった」という形で、まだそれほど遠くへ行っていないことを示す。直後のwhenで叫び声が続き、父と別れてから、その声を聞いて戻るまでの短い間隔を説明している。
how he came by his injuries
come byはここでは何かを得るという意味で、injuriesと組み合わせると、どのように傷を負ったかを表す。父がどこを通って来たかという移動の話ではなく、青年には負傷の原因が分からないという証言である。

全文の対訳

Seeing that his passion was becoming ungovernable, I left him and returned towards Hatherley Farm. I had not gone more than 150 yards, however, when I heard a hideous outcry behind me, which caused me to run back again. I found my father expiring upon the ground, with his head terribly injured. I dropped my gun and held him in my arms, but he almost instantly expired. I knelt beside him for some minutes, and then made my way to Mr. Turner's lodge-keeper, his house being the nearest, to ask for assistance. I saw no one near my father when I returned, and I have no idea how he came by his injuries. He was not a popular man, being somewhat cold and forbidding in his manners, but he had, as far as I know, no active enemies. I know nothing further of the matter.'

父の怒りが抑えられなくなってきたのを見て、私は父と別れ、ハザリー農場のほうへ引き返しました。ところが、百五十ヤードも行かないうちに背後で恐ろしい叫び声が聞こえ、私はまた走って戻りました。父は頭にひどい傷を負い、地面に倒れて息を引き取ろうとしていました。私は銃を落として父を抱きかかえましたが、父はほとんどすぐに息を引き取りました。数分間そばにひざまずいたあと、いちばん近い家に住むターナーさんの門番のところへ、助けを求めに行きました。戻ったとき父のそばには誰も見えず、どうしてあのような傷を負ったのか、私にはまったく分かりません。父はいくらか冷淡で近寄りがたい物腰の人で、人に好かれてはいませんでしたが、私の知る限り、積極的に敵対する人間はいませんでした。この件について、これ以上のことは何も知りません』

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • ungovernable(アンガヴァナブル)… 抑えられない・制御できない難
  • hideous(ヒディアス)… ぞっとするほど醜い・恐ろしい難
  • expiring(イクスパイアリング)… 息を引き取ろうとしている・期限が切れかけている難
  • lodge-keeper(ロッジキーパー)… 門番・門番小屋の管理人難
  • assistance(アスィスタンス)… 助け・手助け
  • forbidding(フォビディング)… 人を寄せつけない・近寄りがたい・禁じること・禁じている(forbid の -ing 形)・威圧的な
  • instantly(インスタントリー)… すぐに・即座に
  • terribly(テリブリー)… ひどく・ものすごく

次の場面:検視官の問い The Coroner's Questions

記事には、陳述に続いて検視官と証人のやり取りが記されている。父が死ぬ間際に何かを話したのか、最後の口論は何が原因だったのか。検視官は青年に答えを求める。出来事を説明してきた青年は、さらに踏み込んだ質問を受けることになる。