Scene 42 · Notes

解説 場面 42「窓を開けて」

この場面の解説

妻の話を信じたヘンリー卿は、妻に力を貸した執事を責められないと言い、朝にまた話すことにする。夫妻が去ると、二人は開いた窓から遠くの灯を見る。

表現・文法のポイント

standing by your own wife
「自分の妻を支え、味方する」。妻のすぐ脇に立つ位置ではなく、彼女の頼みに応じた夫の行動を指す。
Forget what I have said
主人が先ほどの厳しい言葉を取り下げる言い方。今夜聞いた事情を秘密にして忘れるよう求めているのではない。

全文の対訳

The woman's words came with an intense earnestness which carried conviction with them.

女性の言葉には、信じさせずにはおかない、強い真剣さがあった。

"Is this true, Barrymore?"

「本当なのか、バリモア」

"Yes, Sir Henry. Every word of it."

「はい、ヘンリー卿。一言残らず、本当です」

"Well, I cannot blame you for standing by your own wife. Forget what I have said. Go to your room, you two, and we shall talk further about this matter in the morning."

「そうか。自分の妻に力を貸したことで、きみを責めるわけにはいかない。僕が言ったことは忘れてくれ。二人とも部屋へ行きなさい。この件は朝になって、また話そう」

When they were gone we looked out of the window again. Sir Henry had flung it open, and the cold night wind beat in upon our faces. Far away in the black distance there still glowed that one tiny point of yellow light.

二人が去ると、われわれは再び窓の外を見た。ヘンリー卿は窓を勢いよく開け、冷たい夜風が顔に吹き付けた。遠い黒い闇の中には、あの小さな黄色い光が、まだ一つ輝いていた。

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • conviction(コンヴィクション)… 確信・有罪判決難
  • earnestness(アーニストネス)… 真剣さ・切実さ
  • intense(インテンス)… 激しい・強烈な
  • further(ファーザー)… それ以上の・ほかの・さらに
  • glowed(グロウド)… 輝いた・赤く光った
  • blame(ブレイム)… 責める・責任を負わせる
  • flung(フラング)… 投げつけた(flingの過去形)
  • upon(アポン)… 〜に・〜に基づいて・〜の上に・〜の状態や関係で(upon termsで、〜の間柄で)・(effect uponで)〜に対する・〜への・(work uponで)〜を研究・実験して・〜の上に(on のやや改まった形)

次の場面:遠い光まで Toward the Distant Light

窓の外には、まだ遠くの灯が見える。ヘンリー卿とワトソンは、それが館からどのくらい離れているか話している。夜の荒れ地へ向けて、二人の視線が重なる。昼間には歩ける場所でも、夜の窓から眺めると、距離と起伏をつかむことは簡単にはいかない。