Scene 50 · Notes

解説 場面 50「進むか戻るか」

この場面の解説

手の冷たさを気にかけるワトソンは戻る案も出すが、ヘンリー卿は進むと言う。自分たちは囚人を追い、犬が追ってくるとしても、最後までやると決意する。

表現・文法のポイント

as likely as not
「たぶん、ひょっとするとそうかもしれない」。犬が実際に二人を追っていると確認した説明ではなく、ヘンリー卿の想像を含む。
see it through
「最後までやり遂げる」。暗い先が見えるという視覚の説明ではなく、始めた追跡を途中で投げ出さないということ。

全文の対訳

It was as cold as a block of marble.

大理石の塊のように冷たかった。

"You'll be all right tomorrow."

「明日になれば大丈夫ですよ」

"I don't think I'll get that cry out of my head. What do you advise that we do now?"

「あの声は頭から離れそうにない。いま、どうすればいいと思う」

"Shall we turn back?"

「戻りましょうか」

"No, by thunder; we have come out to get our man, and we will do it. We after the convict, and a hell-hound, as likely as not, after us. Come on! We'll see it through if all the fiends of the pit were loose upon the moor."

「いや、まったく、男を捕まえに来たんだから、やり遂げる。僕たちは囚人を追い、たぶん地獄の犬が僕たちを追っているんだ。行こう。地獄の悪魔どもがすべて荒れ地に放たれていたって、最後までやるぞ」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • hell-hound(ヘルハウンド)… 地獄の犬
  • tomorrow(トゥモロウ)… 明日
  • thunder(サンダー)… (by thunderなどで)何と・一体・雷
  • convict(コンヴィクト)… 囚人・受刑者
  • marble(マーブル)… 大理石
  • advise(アドヴァイズ)… 助言する・忠告する
  • fiends(フィーンズ)… 悪魔・鬼のような者たち
  • loose(ルース)… 解き放たれた・ゆるんだ・はずれかけた・ゆったりした

次の場面:岩間の灯 A Light Among the Rocks

二人は暗い荒れ地を、遠くの光へ向かって進み続ける。周囲には黒い丘の輪郭が浮かんでいる。目印にしてきた灯へ近づくにつれ、足元の岩も見え始める。夜の地形は昼より読み取りにくく、手元の明かりを持たない二人には、遠くの小さな光が頼りだ。