Scene 63 · Notes

解説 場面 63「相談の返事」

この場面の解説

二人は再犯の危険を確かめたうえで、セルデンを通報しないと決める。バリモアは深く感謝し、二人も自分たちの判断の重さを自覚する。

表現・文法のポイント

aiding and abetting a felony
「重罪を助け、手を貸すこと」。法的な響きを持つ表現で、二人は自分たちの判断の重さを自覚している。
there is an end of it
「これで決まりだ」。話題が終わるだけでなく、セルデンを引き渡さないという判断を確定している。

全文の対訳

"But how about the chance of his holding someone up before he goes?"

「だが、出発する前に誰かを襲うかもしれないだろう」

"He would not do anything so mad, sir. We have provided him with all that he can want. To commit a crime would be to show where he was hiding."

「そのような愚かなことはいたしません、旦那様。必要な物はすべて、私どもが用意しております。罪を犯せば、自分の隠れ場所を明かすことになります」

"That is true," said Sir Henry. "Well, Barrymore—"

「それはそうだ」とヘンリー卿は言った。「では、バリモア——」

"God bless you, sir, and thank you from my heart! It would have killed my poor wife had he been taken again."

「神のお恵みがございますように。心から感謝いたします。また捕まっていたら、哀れな妻は命を落としていたでしょう」

"I guess we are aiding and abetting a felony, Watson? But, after what we have heard I don't feel as if I could give the man up, so there is an end of it. All right, Barrymore, you can go."

「どうやら僕たちは、重罪人の逃亡を手助けしているらしいな、ワトソン。だが、いまの話を聞いたあとでは、あの男を引き渡す気にはなれない。これで決まりだ。よし、バリモア。行っていい」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • abetting(アベッティング)… 教唆している・ほう助している難
  • felony(フェロニー)… 重罪難
  • provided(プロヴァイディッド)… 与えた・用意した・提供した
  • chance(チャーンス)… 危険を冒すこと・機会・偶然・偶然・機会・望み・機会・機会・おそれ・偶然・見込み
  • commit(コミット)… 犯す・委ねる
  • hiding(ハイディング)… 隠れている・隠すこと
  • aiding(エイディング)… 助けている
  • crime(クライム)… 犯罪

次の場面:立ち去る前に Before the Butler Leaves

主人の返事を聞いたバリモアは、部屋を辞そうとしている。だが、口に出すべきことがまだあるようだ。ヘンリー卿とワトソンは、執事の次の言葉に耳を向ける。一つの用件が終わったように見えても、その場で言い出しにくかった話が、あとに残ることもある。