Scene 25 · Notes

解説 場面 25「聞き手の疑問」

この場面の解説

ワトソンは、足の不自由な男が一人で働き盛りの男性に何をできるのかと問う。ホームズは、ほかの点では強い男だと答え、説明を続ける。

表現・文法のポイント

single-handed
一人で、独力でという意味で、ここでは加勢がいない状態を指す。片手だけを使ってという描写ではない。ワトソンは、聞いた外見上の特徴から、相手に対抗できる力があったのかを疑っている。
compensated for
不利や不足が別のものによって埋め合わされる、という意味。ここではホームズが体の一部の弱さとほかの部分の強さを結びつけて述べる。現代の医学的な一般則として解説を付け足す箇所ではない。

全文の対訳

"But a cripple!" said I. "What could he have done single-handed against a man in the prime of life?"

「でも、足が不自由なんだろう」と私は言った。「働き盛りの男を相手に、一人で何ができただろう」

"He is a cripple in the sense that he walks with a limp; but in other respects he appears to be a powerful and well-nurtured man. Surely your medical experience would tell you, Watson, that weakness in one limb is often compensated for by exceptional strength in the others."

「足を引きずって歩くという意味ではそうだが、ほかの点では力が強く、十分に栄養を取った男に見える。医師としての経験から、きみにも分かるだろう、ワトソン。一つの手足が弱ければ、その分ほかの手足が並外れて強くなることも多い」

"Pray continue your narrative."

「どうか、話を続けてくれ」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • cripple(クリプル)… 手足の不自由な人・痛手を与える・不自由にする・足の不自由な人難
  • single-handed(スィングルハンディッド)… 一人で・独力で
  • well-nurtured(ウェルナーチャード)… 十分に養われた・栄養のよい
  • compensated(コンペンセイティッド)… 埋め合わされた・補った
  • exceptional(イクセプショナル)… 並外れた・例外的な
  • narrative(ナラティヴ)… 話・物語・語り
  • respects(リスペクツ)… 点・面(複数)
  • powerful(パワフル)… 力の強い・強力な

次の場面:警察の調べ The Police Inquiry

ブーンがどのような人物かを聞いたワトソンは、足の不自由な男に何ができるのかと疑問を示す。ホームズはその考えに答え、外見だけでは決められないと話す。ワトソンは説明の続きを求める。話は再び、警察が建物を調べたときの経緯へ戻ろうとしている。