Scene 46 · Notes

解説 場面 46「署への訪問」

この場面の解説

二人はロンドンへ入り、ボウ街の署でブラッドストリート警部に会う。ホームズは静かに話したいと頼み、小部屋へ通される。

表現・文法のポイント

on duty
当直中、勤務についているという意味。ホームズは今その署で責任を持っている人を尋ねる。誰が事件そのものの担当かを新たに決める質問ではなく、訪問した朝の勤務状況を確かめる短い問いである。
a quiet word
内々の短い話という意味。wordが一語だけの発言を表すのではなく、少し話すことをまとめている。警部が小部屋へ案内する流れと合わせ、人前で大声に説明するより落ち着いて話したい依頼と読める。

全文の対訳

In town the earliest risers were just beginning to look sleepily from their windows as we drove through the streets of the Surrey side. Passing down the Waterloo Bridge Road we crossed over the river, and dashing up Wellington Street wheeled sharply to the right and found ourselves in Bow Street. Sherlock Holmes was well known to the force, and the two constables at the door saluted him. One of them held the horse's head while the other led us in.

サリー側の市街を走る頃には、早起きの人々が眠そうな顔を窓からのぞかせ始めていた。ウォータールー橋通りを進んで川を渡り、ウェリントン街を急いで上って、鋭く右へ曲がるとボウ街へ出た。シャーロック・ホームズは警察によく知られており、戸口の警官二人が敬礼した。一人が馬の頭を押さえ、もう一人が私たちを中へ案内した。

"Who is on duty?" asked Holmes.

「当直は誰だい」とホームズが尋ねた。

"Inspector Bradstreet, sir."

「ブラッドストリート警部です」

"Ah, Bradstreet, how are you?" A tall, stout official had come down the stone-flagged passage, in a peaked cap and frogged jacket. "I wish to have a quiet word with you, Bradstreet."

「やあ、ブラッドストリート、元気かい」背が高くがっしりした警部が、ひさし付きの帽子と飾り紐のある上着を着て、石敷きの廊下を歩いてきた。「少し内々に話したいんだ、ブラッドストリート」

"Certainly, Mr. Holmes. Step into my room here."

「もちろんです、ホームズさん。こちらの私の部屋へどうぞ」

It was a small, office-like room, with a huge ledger upon the table, and a telephone projecting from the wall. The inspector sat down at his desk.

事務室のような小部屋で、卓には大きな台帳があり、壁から電話機が突き出ていた。警部は机に着いた。

"What can I do for you, Mr. Holmes?"

「どのようなご用でしょう、ホームズさん」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • ledger(レジャー)… 台帳・元帳難
  • stone-flagged(ストウンフラッグド)… 石を敷き詰めた
  • office-like(オフィスライク)… 事務室のような
  • constables(カンスタブルズ)… 警官(constableの複数)
  • projecting(プロジェクティング)… 突き出ている
  • beginning(ビギニング)… 始めていること・始まり・始まり・初め
  • inspector(インスペクター)… 警察の捜査官・警部・警部・検査官
  • telephone(テリフォウン)… 電話機・電話

次の場面:警部の部屋 The Inspector's Office

ボウ街の警察署に着いた二人は、当直のブラッドストリート警部に会う。ホームズは静かに話したいと頼み、ワトソンとともに小さな部屋へ案内される。卓には台帳が置かれ、警部は用件を尋ねている。早朝の訪問の理由を、これから説明するところである。