Scene 47 · Notes

解説 場面 47「警部の部屋」

この場面の解説

ホームズはブーンが署にいることを確認する。警部は、おとなしいが非常に汚れており、顔を洗わせるのも難しいと説明する。

表現・文法のポイント

charged with
〜の罪をかけられている、という意味。withの後ろには嫌疑の内容が続く。ここでは失踪への関与を疑われているという説明で、有罪が確定したこととは区別し、登場人物が置かれた状況として読む。
brought up and remanded
ここでは裁判の場へ出され、さらに調べるため身柄の拘束が続くことを述べる。bring upを子育ての意味に取らない。警部が過去の手続と現在の居場所を説明する箇所で、詳しい現代の制度の解説は加えない。

全文の対訳

"I called about that beggarman, Boone—the one who was charged with being concerned in the disappearance of Mr. Neville St. Clair, of Lee."

「あの物乞いのブーンのことで来た。リーのネヴィル・セントクレア氏の失踪に関わった疑いをかけられている男だ」

"Yes. He was brought up and remanded for further inquiries."

「ええ。出廷して、さらに調べるために勾留を続けることになっています」

"So I heard. You have him here?"

「そう聞いた。ここにいるのかい」

"In the cells."

「独房に」

"Is he quiet?"

「おとなしくしているかい」

"Oh, he gives no trouble. But he is a dirty scoundrel."

「ええ、手はかかりません。でも、汚い男ですよ」

"Dirty?"

「汚いって」

"Yes, it is all we can do to make him wash his hands, and his face is as black as a tinker's. Well, when once his case has been settled, he will have a regular prison bath; and I think, if you saw him, you would agree with me that he needed it."

「ええ、手を洗わせるだけでもひと苦労で、顔は鋳掛け屋のように真っ黒です。まあ、事件の扱いが決まれば刑務所できちんと風呂へ入るでしょうが、見ればあなたも必要だと思うでしょうね」

"I should like to see him very much."

「ぜひ会いたいね」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • scoundrel(スカウンドレル)… 悪党・ならず者・卑劣な男難
  • disappearance(ディサピアランス)… 消えること・姿を消すこと
  • beggarman(ベッガーマン)… 物乞いの男
  • concerned(コンサーンド)… 関係していた(concerned withで)・関係している(as far as 〜 is concerned で〜に関する限り)・心配して
  • inquiries(インクワイアリーズ)… 調査・聞き取り・問い合わせ・調査(inquiry の複数形)
  • remanded(リマンディッド)… さらに勾留された・差し戻された
  • tinker's(ティンカーズ)… 鋳掛け屋の・鍋釜の修理人の
  • charged(チャージド)… 罪をかけられた・請求された

次の場面:独房への通路 The Passage to the Cells

ホームズが尋ねたのは、セントクレア氏の失踪に関して留置されているブーンのことだった。警部によれば、彼は署内の独房にいるという。ホームズは直接会いたいと申し出る。ワトソンにはまだ狙いが分からないが、警部が二人を案内することになりそうだ。