Scene 64 · Notes

解説 場面 64「貼り合わせた語」

この場面の解説

文面を作ったはさみと糊について、ホームズは細かく訂正する。荒れ地という語だけ手書きなのは、記事中で見つからなかったためだと説明する。

表現・文法のポイント

take two snips
はさみの刃を二度入れて切ること。一つの語句を切るのに二度必要だった跡から、刃が短いと推定している。
in any issue
issueは新聞の号。ほかの語は一般的なので、どの号にもありそうだが、moorはそうでないという頻度の違いを述べる。

全文の対訳

"Nail-scissors," said Holmes. "You can see that it was a very short-bladed scissors, since the cutter had to take two snips over 'keep away.'"

「爪切りばさみです」とホームズは言った。「非常に刃の短いはさみだったと分かります。切った者は『keep away』で二度刃を入れなければならなかったからです」

"That is so. Someone, then, cut out the message with a pair of short-bladed scissors, pasted it with paste—"

「なるほど。では、誰かが刃の短いはさみで文面を切り抜き、糊で貼った――」

"Gum," said Holmes.

「ゴム糊です」とホームズは言った。

"With gum on to the paper. But I want to know why the word 'moor' should have been written?"

「紙の上に、ゴム糊で。ですが、なぜ『荒れ地』だけは手で書かなければならなかったのか知りたいのです」

"Because he could not find it in print. The other words were all simple and might be found in any issue, but 'moor' would be less common."

「印刷物の中で見つけられなかったからです。ほかの語はすべて簡単で、どの号にもありそうですが、『荒れ地』はそれほどありふれた語ではありません」

"Why, of course, that would explain it. Have you read anything else in this message, Mr. Holmes?"

「ああ、もちろん、それなら説明がつきます。ホームズさん、この文面から、ほかにも何か読み取れましたか?」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • nail-scissors(ネイルスィザーズ)… 爪切りばさみ
  • short-bladed(ショートブレイディッド)… 刃の短い
  • scissors(スィザーズ)… はさみ
  • message(メスィッジ)… 便り・伝言
  • cutter(カッター)… 切る人・切断器具
  • pasted(ペイスティッド)… 貼った・貼り付けた
  • snips(スニップス)… はさみで一度切る動作・切れ端
  • paste(ペイスト)… 糊・貼る

次の場面:宛名と並べ方 The Address and Arrangement

手紙に使われた紙片や道具についての話が進み、ホームズはほかに残る特徴も見ようとしている。宛名の文字と、本文に並べられた印刷の語は、同じようには見えない。差出人が何を隠し、どこに注意を払ったのかを、四人は紙の上で考え始める。