Scene 49 · Notes

解説 場面 49「胸に残る不安」

この場面の解説

ヘンリー卿は声と伯父の足跡の話を結び付け、伝説に真実があるのかと恐れる。ロンドンで笑うのとは違うと述べ、冷えた手に触れるよう頼む。

表現・文法のポイント

one thing to laugh
one thingとanotherを対にして、別の状況を比べる形。ロンドンで話題にすることと、現地の闇で声を聞くことの違いを強調する。
freeze my very blood
「血まで凍らせるようだった」という恐怖の比喩。veryは「まさにそのもの」という強調で、bloodを修飾している。

全文の対訳

"No, no, it was a hound. My God, can there be some truth in all these stories? Is it possible that I am really in danger from so dark a cause? You don't believe it, do you, Watson?"

「いや、いや、猟犬だった。ああ、あの物語のどこかに、本当のことがあるのか。あれほど不気味なものに、本当に命を脅かされているというのか。きみは信じていないんだろう、ワトソン」

"No, no."

「ええ、信じてはいません」

"And yet it was one thing to laugh about it in London, and it is another to stand out here in the darkness of the moor and to hear such a cry as that. And my uncle! There was the footprint of the hound beside him as he lay. It all fits together. I don't think that I am a coward, Watson, but that sound seemed to freeze my very blood. Feel my hand!"

「だが、ロンドンで笑い話にするのと、ここの荒れ地の暗闇に立って、あのような声を聞くのとでは、話が違う。それに伯父のことだ。倒れていたそばには、猟犬の足跡があった。全部つじつまが合う。僕は臆病者だとは思わないが、ワトソン、あの音は、本当に血まで凍らせるようだった。手に触ってみてくれ」

難易度の高い単語 (☆ で覚えたい単語に入れる)

  • footprint(フットプリント)… 足跡
  • coward(カワード)… 臆病者
  • freeze(フリーズ)… 凍らせる・凍る
  • hound(ハウンド)… 猟犬
  • moor(モー)… 荒れ地・高原の未開地
  • fits(フィッツ)… 符合する・つじつまが合う・はまり込む・つじつまが合う・発作・激しい興奮(複数)
  • lay(レイ)… 横たわっていた・置かれていた(lieの過去形)・横たわった(lieの過去形)・(lay in waitで)待ち伏せしていた・(lay oneself open toで)自分を訴えられる立場に置く・(lay a whip acrossで)鞭を振るう・置く・横たえる。lay one's hands upon 〜 で「〜を手に入れる・手に取る」

次の場面:進むか戻るか Whether to Go On

夜の音への不安を抱えたまま、二人は次にどうするか話している。館へ戻る道も、灯へ向かう道もある。ワトソンはヘンリー卿の様子を見ながら返事を考える。そばにいる友人と話すことで、ヘンリー卿は自分の気持ちを確かめ、進むべき道を考えようとする。