第 1 章(I)新聞の結婚事件The Adventure of the Noble Bachelor

秋の雨の日、ベイカー街の221Bへ大きな紋章入りの手紙が届く。差出人は名門貴族セント・サイモン卿。ホームズが依頼人について調べる間、ワトソンは床に積んだ新聞から、アメリカの富豪令嬢との婚約、内輪の挙式、その後に広がった異変の報道を時系列に並べていく。

解説の目次

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  1. 01四年前の事件 A Four-Year-Old Drama事件から四年が過ぎ、上流社会の関心はすでに新しい噂へ移っている。それでも全容は世間へ伝わっておらず、ホームズが解決に深く関わった以上、記録から外すことはできない。ワトソンは、自身の結婚を数週間後に控えていた秋へ話を戻す。解説を読む ›
  2. 02紋章の手紙 A Crested Letter秋の雨に古傷を痛めたワトソンは、一日中221Bにこもって新聞を読んでいる。紙面にも飽き、卓上に置かれた大きな紋章入り封筒を眺めていたところへ、午後の散歩からホームズが帰ってくる。ワトソンはその立派な手紙を指し示す。解説を読む ›
  3. 03高貴な依頼人 A Noble Client封筒は英国でも屈指の身分を持つ人物から届いた仕事の相談だった。依頼人の地位を祝うワトソンに対し、ホームズは身分より事件の内容が重要だと答える。詳しい事情を知る前に、探偵は近ごろ新聞を読んでいた友人へ問いを向ける。解説を読む ›
  4. 04四時の約束 An Appointment at Four差出人がセント・サイモン卿だと分かり、ホームズは手紙を声に出して読むことにする。ワトソンには、床に積まれた新聞から結婚に関係する記事を選び、時間順に並べる役目がある。二人は依頼人が到着する前に事情をつかもうとしている。解説を読む ›
  5. 05貴族名鑑 The Peerageセント・サイモン卿が訪れる午後四時まで、残りは一時間しかない。ホームズはワトソンに新聞記事の整理を任せ、自分は依頼人の家柄を確かめようとする。暖炉脇の参考書から赤表紙の一冊を抜き出し、膝の上で該当する頁を開く。解説を読む ›
  6. 06新聞の第一報 The First Notice貴族名鑑から分かるのは、依頼人の家柄や年齢、政治上の経歴である。事件についてさらに確かな材料を求めるホームズへ、ワトソンは最近の新聞なら必要な記事をすぐ見つけられると答える。最初に手に取るのは、数週間前の短い告知である。解説を読む ›
  7. 07海の向こうの花嫁 A Bride from Across the Atlantic最初の告知は、セント・サイモン卿とアメリカの富豪令嬢ハティ・ドランの結婚予定を簡潔に伝えるだけだった。同じ週の社交紙には、婚約をより詳しく扱った記事がある。ワトソンは別の新聞を開き、ホームズの前でその紙面を読み始める。解説を読む ›
  8. 08続く新聞記事 More from the Papers社交紙の記事は、英国貴族とアメリカの富豪令嬢の婚約を、両家の財産事情まで交えて長々と論じていた。読み終えたワトソンに、ホームズはほかにも報道があるかと尋ねる。新聞の束には、挙式前後の短い記事がまだ残っている。解説を読む ›
  9. 09朝刊の記事 The Morning Report挙式を終えたとの記事に続き、ワトソンは花嫁が披露の朝食会から姿を消したと伝える。予想以上の事件だと感じたホームズは、いつ何が起きたのか詳しい報道を求める。ワトソンは前日の朝刊を広げ、見出しの付いた長い記事を読み始める。解説を読む ›
  10. 10静かな式の報道 A Quiet Ceremony Reported前日の朝刊は、セント・サイモン卿の結婚をめぐる異変が上流社会を騒がせていると報じる。友人たちが伏せようとしても、噂はすでに広く語られていた。ワトソンは、式の出席者と一行の行き先を記した記事の本文へ読み進む。解説を読む ›
  11. 11長引く不在 A Prolonged Absence朝刊によれば、内輪の式を終えた一行はランカスター・ゲートのドラン家へ戻った。玄関では卿に用があるという女性が騒ぎを起こしたが、花嫁は先に家へ入り、朝食の席で気分の悪さを訴えて自室へ退いている。記事はその不在の続きを伝える。解説を読む ›
  12. 12もう一つの情報 One More Detail朝刊の記事は、花嫁の行方が分からず、警察が玄関で騒いだ女性を疑っているところまで伝えている。読み終えたワトソンに、ホームズはほかの情報がないかと尋ねる。別の朝刊には、その女性についての短い続報が一つだけ載っている。解説を読む ›