第 1 章(I)夜の訪問The Man with the Twisted Lip

医師として一日を終えたワトソンは、自宅で妻と過ごしている。夜更けに訪ねてくる人があれば、また診療に出ることになるかもしれない。家での暮らしと仕事を行き来するワトソンのもとへ、ある夜、助けを求める声が届く。まずは相手の話を聞くところから始まる。

解説の目次

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  1. 01夜の呼び鈴 A Late Ring医師として診療に当たるワトソンは、結婚後の家で妻と暮らしている。仕事を終えて戻った夜にも、助けを求める人が訪れることがある。これは、ある知人をめぐる事情から始まる出来事である。家庭の静かな時間と、外の町で続く人々の暮らしが交わろうとしている。解説を読む ›
  2. 02突然の訪問 An Unexpected Visitor夜の呼び鈴に、ワトソンと妻は顔を上げる。一日の診療を終えたばかりのワトソンは、再び出かけることになるのかと気を重くしている。やがて玄関から慌ただしい声と足音が近づいてくる。二人は訪れた相手の顔も用件もまだ確かめていない。解説を読む ›
  3. 03友人の相談 A Friend's Trouble突然訪れた女性は、妻の古くからの友人ケイト・ホイットニーだった。ケイトは妻の肩に顔を寄せ、どうしてよいか分からずここへ来たと訴える。妻はまず彼女を落ち着かせようとしている。ワトソンも同じ部屋におり、夜更けの相談の内容を聞こうとしている。解説を読む ›
  4. 04夫の行き先 Where He Has Goneケイトの相談は、二日間帰宅していない夫アイザのことだった。夫のアヘンへの依存については、ワトソンも医師として事情を知っている。夫妻はケイトを慰めながら、居場所に心当たりがあるかを尋ねる。連れ戻す手立てを考えるには、まず話を聞く必要がある。解説を読む ›
  5. 05夜の約束 An Errand Eastwardケイトは、夫が川沿いのアヘン窟にいると考えている。これまでより長く帰らないため、彼女は不安を募らせているが、一人でその場所へ迎えに行くこともできない。話を聞いたワトソンは、医師であり知人でもある自分に何ができるか、その場で考えている。解説を読む ›
  6. 06川沿いの路地 The Riverside Laneホイットニーを見つけたら馬車で家へ送ると約束し、ワトソンは自宅を出る。行き先はロンドン橋より東、川の北岸にあるアッパー・スワンダム横丁だ。ケイトから聞いた店を探し、夜の町へ向かっている。妻の友人を助けるための、いつもとは違う外出である。解説を読む ›
  7. 07煙の向こう Through the Gloomワトソンは路地の階段を下り、油灯の下の戸口から店へ入る。天井の低い長い部屋には煙がこもり、両側に木の寝台が並んでいる。目的は滞在することではなく、ホイットニーを探して家へ帰すことだ。まずは薄暗い室内に目を慣らし、人の姿を確かめようとする。解説を読む ›
  8. 08日時の問い The Day and Hour暗い室内で、ワトソンは使用人に友人を探していると告げる。その声に反応したのは、右手の暗がりにいたホイットニーだった。顔色は悪く、身なりも乱れている。無事を確かめたワトソンは、すぐそばへ近づき、話ができる状態なのか様子を見ている。解説を読む ›
  9. 09帰るために Ready to Leaveホイットニーは曜日さえ取り違えており、ワトソンから現在の日時を聞いても戸惑っている。家では妻が二日間待っていると告げられ、ようやく帰宅について話すところまで来た。外には馬車を待たせてある。ワトソンはまず友人を無事に店から連れ出そうとしている。解説を読む ›
  10. 10火鉢のそばで Beside the Brazierホイットニーは、ワトソンと一緒に帰るつもりになっている。ただ、自分では勘定を済ませることも難しいらしく、支払いを頼んでくる。ワトソンは店の者を探して狭い通路へ進む。寝台にはまだ人々が横たわり、部屋の奥には火鉢のそばに座る年老いた男がいる。解説を読む ›
  11. 11ひそかな会話 A Quiet Exchange通路で呼び止めた年老いた男は、一瞬だけ姿勢と表情を変えてみせた。ワトソンは相手がホームズだと気づき、驚きを抑えて近づく。周囲の客にはまだ知られていないようだ。ここで何をしているのか尋ねたいが、まずは声を落として話さなければならない。解説を読む ›
  12. 12通りへ出る Out in the Streetホームズは、ホイットニーを先に帰し、外で待っていてほしいと頼む。ワトソンには友人を家へ送る用事があり、妻へ知らせることも必要だ。思いがけない再会の事情は、まだ詳しく聞けていない。店の中で目立たぬよう、二人は短い言葉で段取りを決めている。解説を読む ›
  13. 13川辺の捜索 An Inquiry by the River店を離れたホームズとワトソンは、それぞれがあの場所へ来た理由を話し始める。ワトソンは友人を迎えに来たが、ホームズの目的は敵を探すことだという。老人のふりをしていた事情も気になる。夜の川沿いで、ワトソンは友人の説明に耳を傾けている。解説を読む ›
  14. 14迎えの馬車 The Waiting Trapホームズは川沿いの店で、ある捜索に役立つ話を探していた。そこには身の危険もあり、セントクレアという男性の行方を案じているという。説明が続く間に、遠くから車輪と馬の足音が近づく。ワトソンは、まだ事件の全体も今夜の行き先も知らない。解説を読む ›
  15. 15出発の支度 Before Setting Offホームズが滞在しているのは、行方を捜している男性の家だった。その家はケント州リーの近くにあり、ここから馬車で向かうという。ワトソンも同行を求められている。行方不明の事情についてはまだ聞いておらず、出発前に尋ねたいことがいくつも残っている。解説を読む ›
  16. 16夜の道を行く Across the Sleeping Cityワトソンはホームズとともに馬車へ乗り込み、リーへ向かうことになった。迎えに来た御者とのやり取りを済ませ、ホームズが手綱を取る。これから夜のロンドンを抜け、郊外の家まで進む。思いがけず始まった同行だが、ワトソンは友人の力になろうとしている。解説を読む ›
  17. 17道中の説明 A Story on the Road馬車は市街を離れ、郊外の住宅が見え始める所まで進んでいる。手綱を持つホームズは考え込み、ワトソンは質問を控えて隣に座っている。事件の説明はまだ始まっていない。しばらく続いた沈黙の後、ホームズが身を動かし、ようやく口を開こうとしている。解説を読む ›